自社開発に成功
先日、お客さんから電話がありました。聞くところによると、どうも社内リソースでアプリのプロトタイプ開発に成功したので一回見てほしいということでした。このお客さん向けにはiOSとAndroidのアプリ開発を提供しています。僕の会社で開発しなくても社内で開発できる体制が整いつつあるので見てほしいということでした。
お客さんの社内リソースで開発されたアプリはRectNativeというフレームワークで開発されており一つのコードでiOSとAndroidアプリに対応することができます。つまり、開発のダブルコストがかからなくなるので、メリットが大きいという側面があります。
一つのコードで2つのOSに対応
React Nativeは技術としてはそれほど新しいわけではありません。2018年くらいからビジネスでも正式に使われるようになってきて今に至ります。近年はType Scritpという言語が人気を博しており、そのフレームワークであるReact Nativeも以前にもまして注目されるようになりました。
一つのコードでiOSとAndroidアプリに対応できるものにFlutterというフレームワークもあります。しかし、最近はReactのほうが勢力を増してきており、Flutter案件は少し減ってきている印象です。
モックアップレベルのアプリ
そんなことでお客さんのところへ行ってプロトタイプアプリを見せてもらいました。たしかにHOME画面や基本機能などはアプリで動いておりできているように見えました。社内リソース担当者の話では3か月で既存アプリと置き換えができると言います。
しかし、いろいろ聞いてみるとデータは内部で持っているだけのモックアップレベルのアプリだとわかりました。また、AIを使って開発したとも言っており、その場でこれは完全に難しいと思いました。
ビジネスはデータありき
まず、ビジネスはデータありきなので、今あるデータベースに接続するためのAPIの繋ぎ込みをアプリ側で実装する必要があります。また、既存アプリとの差分の洗い出してさらに開発を進めることを考えたら1年~2年はかかると思いそのように伝えました。
そうすると、その社内リソースの担当者は「データのことは全く考えていませんでした。考えが甘かったです。」とおっしゃり、話は白紙に戻りました。これはAIあるあるだと思いました。
俺でもできるんじゃね!
今は簡単なプロンプトで誰でもアプリ開発ができます。確かに実際に出来上がったアプリを触るとテンションが上がり、「俺でもできるんじゃね!」となるのだと思います。しかし、データのないアプリは外見だけであり、中身が伴っていないスカスカのアプリだということです。
今回の件で僕はクリスチャンという外見だけでテンション上がらないにしても満足していないのか?また中身が伴っているのか?ということを自問するに至りました。













