ベテルミュージック[Bethel Music]

ワーシップについて

聖書に出てくる神は礼拝を好まれる神です。旧約聖書には礼拝に関する規定が細かく定められています。人間は罪人であるため、そのままでは神の前に出ることはできません。聖書には血を流すことなしに罪の赦しはありえないと書いてあります。それゆえ、旧約聖書の時代、ユダヤ人は礼拝の際に、雄羊などを犠牲として神の前にささげ、罪を赦してもらい、大祭司だけが神が現れる至聖所へと入ることができました。

雄羊などの犠牲による罪の赦しは一過性のものであり、都度捧げる必要がありました。

しかし、イェス・キリストが地上に来られてから(新約聖書の時代)はその決まりが大きく変わりました。

数々の規定から成っている戒めの律法を廃棄したのである。それは、彼にあって、二つのものをひとりの新しい人に造りかえて平和をきたらせ、十字架によって、二つのものを一つのからだとして神と和解させ、敵意を十字架にかけて滅ぼしてしまったのである。

特に下記2点が大きく変わりました。

  1. イェス・キリストご自身が完全な供え物として、十字架の上で神に生贄として捧げられました。
  2. 上記を受け入れるすべての人は罪が赦され、神の前に出られるようになりました。
①の理由によりイェス・キリストは神の子羊と言われています。イェスキリストの罪の赦しは一過性ではなく永遠のものです。

ですから、現代において、神に近づくためにはイェス・キリストの十字架が必ず必要です。十字架が自分の罪のためであったことを認めて立ち返るときに、罪が赦され、はばかることなく大胆に神の前に出ることができます。そして、神の栄光を受けることができます。

すなわち、すべての人は罪を犯したため、神の栄光を受けられなくなっており、 彼らは、価なしに、神の恵みにより、キリスト・イエスによるあがないによって義とされるのである。

そして、礼拝する者は霊とまこととをもって父を礼拝すべきとあります。つまり、自ら自身を生贄として神に捧げる礼拝がワーシップとなります。

ベテルミュージックについて


ベテルミュージック(Bethel Music)の活動は、アメリカのカリフォルニア州にあるベテルチャーチ(Bethel Church)で2001年から始まりました。もともとは、小さなローカル教会内での働きにすぎなかったのですが、2009年から2013年にかけて一気に急成長し、今や世界的な影響力のあるワーシップソングをリリースし続ける大きな組織となりました。

ジョシュ・ボールドウィン(Josh Baldwin)、ディビッド・ジョナサン(David Jonathan)、メリッサ・ヘルサー(Melissa Helser)などが主要メンバーでしたが、2015年にはアメリカのクリスチャンバンドのLEELANDが加入したり、様々なメンバーがフューチャリングで参加されたりしながら、現在では16名ほどのメンバーでワーシップソングがリリースされ続けています。活動が始まった2001年から2012年までの10年間ではたった7枚のアルバムしかリリースしていませんが、2012年から2018年の間ではすでに、29枚ほどのアルバムをリリースしています。

下記はオフィシャルWebサイトに記載されていた文章です。

ベテルミュージックは礼拝者のコミュニティで、神の現れを追求していいます。わたしたちはともに集まり、世界中の教会を励まし、また、勇気づけ、深く親密に父なる神と出会えるために存在しています。わたしたちは神とは誰か、わたしたちは誰の中にいるのか、すべての季節において礼拝の新鮮な表れを捉えています。

Starfieldのポイント(完全なる主観)

音源について

Reckless Love (2018)に収録されている「Reckless Love」です。この曲は楽器構成がシンプルにもかかわらず歌詞の力強さに全く曲に負けていないところが驚異的です。ワーシップソングとしての調和と表現が異常なほどに最高潮に高められている極めて完成度の高い曲だと思います。脊髄をえぐられるような、または、心が裸にされるような世界観の表出はさすがベテルと唸らされます。わたしが生まれる前から、天の父はわたしたちを知っていて、愛してくださいました。驚くばかりの神の愛とその真理を歌っています。また下記聖書の例え話の神の愛も描かれています。

ある人が羊を百匹持っていて、その一匹が迷い出たとすれば、九十九匹を山に残しておいて、迷い出た一匹を捜しに行かないだろうか。はっきり言っておくが、もし、それを見つけたら、迷わずにいた九十九匹より、その一匹のことを喜ぶだろう。

Bethel Music
Reckless Love

ここをクリックすると歌詞がみれます
(一部抜粋)

Before I spoke a word
You were singing over me
You have been so, so
Good to me
Before I took a breath
You breathed Your life in me
You have been so, so
Kind to me

わたしが一言も話す前に
あなたはわたしに歌ってくれていました
あなたはいつでも よいお方です
わたしが息をする前に
あなたは命の息を吹き込んでくれていました
あなたはいつでも 優しいお方です

Oh, the overwhelming, never-ending, reckless love of God
Oh, it chases me down, fights ‘til I’m found, leaves the ninety-nine
I couldn’t earn it
I don’t deserve it
Still You give yourself away
Oh, the overwhelming, never-ending, reckless love of God

あぁ 圧倒的な終わることのない 信じられないほど無謀な神の愛よ
あぁ それはわたしに迫り わたしを見つけるまで戦った
99匹の羊を残してまで
わたしはその愛を得ることなどできない者です
わたしはその愛に値しない者です。
あなたがご自身をわたしに与えてくださるなんて
あぁ 圧倒的な終わることのない 信じられないほど無謀な神の愛よ

For the Sake of the World (2012)に収録されている「Our Father」です。イントロに心が溶かされます。緑の牧場にごろんと寝転んで神の前で安らぐ情景が浮かぶようです。静かさからうねるような激しさへの移行やワーシップチームの表現の見事な上下振幅は圧巻です。歌詞の内容はは聖書に記載れている祈りそのままになっています。

ヒルソングと同じように無駄な音(主張音)がなく、すべての音が調和しているところはヒルソングに似ていますが、ヒルソングが自然の小さな風景を独特の輝く水滴系ディレイギターで表現しているとするならば、ベテルは太陽の暖かさの香りや肌に当たる優しい風の動きなど目に見えない嗅覚や触覚などで感じ取る自然の動きを表現するのを得意としているような気がします。

Bethel Music
Our Father

ここをクリックすると歌詞がみれます
(一部抜粋)

Our Father in Heaven
Hallowed be Your name
Your Kingdom come quickly
Your will be done the same

天にいます我らの父よ
聖なるあなたの御名
あなたの御国が来ますように
あなたの御心がなりますように

On Earth as it is in Heaven
Let Heaven come to
Earth as it is in Heaven
Let Heaven come

天に行われるとおり、地にも行われますように
御国がこの地上にきますように

You Make Me Brave (2014)に収録されている「You Make Me Brave」です。なんのコンテキストもなく単に神が力や勇気を与えてくれたと賛美しているのではなく、私達が神の愛に触れられるまでに神がしてくださったこと、イェス・キリストが道を開いてくださったこと、導いてくださったこと、また、誰かが伝えてくれたこと、そして、勇気を出して信じようとイェス・キリストに歩み寄るまでのすべてを恵みとして感謝している曲です。

Bethel Music
You Make Me Brave

ここをクリックすると歌詞がみれます

I stand before You now
The greatness of your renown
I have heard of the majesty and wonder of you
King of Heaven, in humility, I bow

今あなたの御前に立ちます
偉大なあなたの御名
あなたの尊厳と驚くべきことを聞きました
天の王よ へりくだり ひざまずきます

As Your love, in wave after wave
Crashes over me, crashes over me
For You are for us
You are not against us
Champion of Heaven
You made a way for all to enter in

あなたの愛が波のように押し寄せる
私に迫る わたしに迫る
あなたはわたしたちのため
あなたはわたしたちに敵対しなかった
天の勝利者よ
あなたはすべての者のために道を開いてくださいました

I have heard You calling my name
I have heard the song of love that You sing
So I will let You draw me out beyond the shore
Into Your grace
Your grace

わたしの名を呼ばれる声を聞いた
あなたの愛を歌う声を聞いた
だから、わたしは岸からあなたのところへ向かいます
あなたの恵みの中へ
あなたの恵みの中へ

LEELANDとのアルバム

Invisible (2016)はアメリカのアメリカ・テキサス州出身のクリスチャンバンドLEELANDがベテルミュージックのレーベルからリリースしたアルバムです。LEELANDはクリスチャンレーベルであるEssential Recordsから音源を出していますが、InvisibleはLEELANDのワーシップアルバムという位置づけでベテルミュージックからリリースされているようです。2011年にリリースしたアルバム「The Great Awakening」以来、約5年振りのアルバムです。

モーリン(Dayton Mooring)の美声が際立っている爽快感のある曲です。

LEELAND
Invisible

参照リンク

2 件のコメント

  • ベテルミュージックについての紹介をありがとうございます。
    ヒルソングは公認の日本語訳賛美がありCDも販売されていますが、
    ベテルミュージックは日本語のCDはどこかで販売されていますでしょうか?
    もしあればぜひ入手して教会で賛美したいと思っています。

  • コメントありがとうございます!
    調べてみましたが日本語訳のCDはなさそうでした😢
    ご存知だったら申し訳ないのですが、中山告さんのYoutubeチャンネルにベテルミュージック公認訳の賛美がありましたで、こちらに記載致します😄

    https://www.youtube.com/watch?v=yNJlLLbDt3E

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