プラネットシェイカーズ[Planet Shakers]

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Planet Shakersについて

プラネットシェイカーズはオーストラリア南部メルボリンにある教会であり、また、クリスチャンバンドでもあります。世界的に非常に有名なバンドですが、日本ではキリスト教界隈以外ではほぼ無名だと思います。タワレコや音楽雑誌でも見たことがありません。ちなみに、日本にEarth Shakerというロックバンドがありますが、こちらはキリスト教とは関係はありません。

プラネットシェイカーズはバンドから生まれた教会です。1997年に初めてのカンファレンスが開催されたようです。「全世界中の世代が一つになって神を礼拝し、キリストの表れと力によって人々の心が変えられ、世界を変えよう」ということを目的としているようです。明確なヴィジョンを持って集まったバンド集団です。それゆえ、プラネットシェイカーズの曲にはイェス・キリストを礼拝するワーシップソングが非常に多いです。歌詞で使われる「あなた」はイェス・キリストをさしてます。

Planet Shakersのポイント(完全なる主観)

日本ではキリスト教以外の人はほぼ誰も知らないので、知名度を下げています。

メンバーについて

プラネットシェイカーズの活動期間は約20年で、最初の10年と後の10年を2分することができます。

  • 最初の10年(1997-2008)

初期メンバーであるヘンリー(Henry Seeley)とマイケル(Michael Guglielmucci)の2強時代。ほとんどの曲をこの二人が作っています。
ヘンリーがワーシップリーダー兼エレキギター、マイケルはベースやコーラス、曲によってはメインボーカルで歌っています。2004年にリリースしたOpen Up the Gates(ヘンリーが作詞作曲)がDove Awardにノミネートしています。

Dove Awardとはキリスト教音楽の日本レコード大賞のようなもの
Henry Seeley

イェス・キリストへのラブレターに近いようなストレートな歌詞をロックサウンドにのせており、非常に情熱的でエネルギッシュです。個人的な解釈によりますと、彼らはもちろん、ギターサウンドが好きだったとは思いますが、イェス・キリストへの情熱を表現するにはこのサウンドしかなかったと言わんばかりの内から溢れる強い何かを感じ取れる曲が多いです。

  • 後の10年(2009-2017)

ジョシュ・ハント(Joth Hunt)を中心とするジョシュ・ハム(Josh Ham)やBJ(BJ Pridham)からなるポストプラネットシェイカーズの時代。ジョシュ・ハントが多くの曲を作っています。ヘビーなサウンドやデジタルサウンドをうまく融合させたリズムの細かい独創的な曲が多いです。従来どおりのストレートなわかりやすい情熱的なスタイルは健在で、彼らを見る限り、プラネットシェイカーズがもつスピリットは最初の10年から後の10年へうまくソフトランディングできていると感じます。

ちなみに、プラネットシェイカーズの主任牧師ラッセル(Russell Evans)の奥さんサム(Sam Evans)も初期メンバーであり、ずっと楽曲を提供されています。
Joth Hunt

時代による曲の変化

プラネットシェイカーズはその他の有名な教会のワーシップソングと比較すると一貫してギターサウンド厚めの楽曲が多いです。時代の変化とともに曲も変化してきていますがおおよそ、以下のように分けることができます。

  1. プレギターサウンド時代(ヘンリー&マイケル)
  2. スカサウンド時代(ヘンリー&マイケル)
  3. シンセリフサウンド時代(ヘンリー&マイケル)
  4. 哀愁漂う曲が多い時代(ヘンリー)
  5. ポストギターサウンド時代(ジョシュ・ハント&ヘンリー)
  6. ロックEDM時代(ジョシュ・ハント)

プレギターサウンド時代

ゴリッと骨太で思い切りの良いバンドサウンドです。比較的重いギターサウンドにラップをのせた曲や、メロディックなパンクロックサウンドの曲が多いです。

  • When the Planet Rocked(2000年)
  • So Amazing(2001年)
Planet Shakers
Shake The Planet
ここをクリックすると歌詞が見れます
(一部抜粋)

The Holy Spirit’s got me pumpin’
Flowing with the beat this whole place is jumpin’
To the sound the demons can’t stand it
Cause tonight we’re going to shake this planet

聖なる霊がわたしに臨み
この場所すべての踊りやサウンドのうねりに
悪魔はもう耐えられない
だから、今夜、みんなでこの地球を振りうごかそう

スカサウンド時代

プラネットシェシェーカイズらしい歪みのかかったギターサウンドに管楽器を入れて、スカバンドっぽい雰囲気に仕上がっている曲(Live 4 Uなど)が多いです。Phenomenaに収録されているIt’s all about Jesus(YouTube)はプラネットシェイカーズらしい爽やかなワーシップソングです。

  • Phenomena(2001年)
  • Reflector(2002年)
  • Open Up the Gates(2002年)
  • (My King) Praise & Worship(2003年)
  • Rain Down(2003年)
Planet Shakers
Live 4 U
ここをクリックすると歌詞が見れます
(一部抜粋)

You have brought Your Love into my life
Now I live each day within Your light
Hopelessly I’ve fallen for You
Your love surrounds me everyday I live for You

You have brought Your freedom in my life
You’re teaching me to shine a little light
In every situation You are guiding me coz
Everyday I live for You

わたしの人生に愛をもたらしてくれました
今はあなたの光とともに毎日を生きます
絶望的なまでにあなたに焦がれています
あなたの愛は日々わたしを取り囲み
あなたのために生きます

わたしの人生に自由をもたらしてくれました
小さな光として輝くことを教えてくれました
いかなる状況においてもあなたの導きがあります
だから、毎日、あなたのために生きる

シンセリフサウンド時代

前回のアルバムから2年ぶりとなるアルバムは打ち込んだサウンドをバッキングとして用いた曲が多く見受けられます。また、管楽器はなくなった一方で、ヴァイオリンやコントラバスなどの弦楽器が使用されている曲もあります。全体のサウンド自体は比較的落ち着いていると思います。

  • Evermore(2005年)
  • Always and Forever(2005年)
  • Pick It Up(2006年)
  • Arise(2006年)
  • Praise Him(2006年)
  • All That I Want: Live Praise and Worship(2006年)
  • Never Stop(2007年)
  • Saviour of the World(2007年)
Planet Shakers
For all You’ve done
ここをクリックすると歌詞が見れます
(一部抜粋)

For all You’ve done
I will lift my voice and shout aloud Your praise
For all You’ve done
In our hearts our lives will never be the same

あなたが成し遂げてくださったから
わたしは声を上げて、あなたの素晴らしさを叫びます
あなたが成し遂げてくださったから
わたしたちの人生、心は全く変わってしまいました

哀愁漂う曲が多い時代

この時代は後述するプラネットシェイカーズ内で重大問題が起きたタイミングでのアルバムです。完全に個人的な推測にすぎませんが、マイケルが抜けてヘンリーの失望が大きかったと思っています。Freeのアルバムは正直ぱっとしてなくて、どこか哀愁漂う曲が多いです。In The Highest(YouTube)

  • Free(2008年)
  • Beautiful Saviour(2008年)
  • All for Love(2008年)
Planet Shakers
Come Holy Spirit
ここをクリックすると歌詞が見れます
(一部抜粋)

Come Holy Spirit
Fall afresh on me
Fill me with your power
Satisfy my need

Only you can make me whole
Give me strength to make me grow
Come Holy Spirit
Fall afresh on me

聖なる霊よ きてください
再び降り注いでください
あなたの力で満たしてください
わたしの必要を満たしてください

あなただけがわたしを完全にします
力を与えて、成長させてください
聖なる霊よ きてください
再び降り注いでください

ポストギターサウンド時代

この時代の前半はヘンリー&ジョシュ・ハントの世代交代中のアルバムです。ギターリフが印象的で重厚サウンド。1音下げチューニングの曲が多いです。従来のギターサウンドはそのままにタイトなビート感とソリッドギター感が特徴的です。

  • One(2009年)
  • Deeper(2009年)
  • Even Greater(2010年)
  • Nothing Is Impossible(2010年)
  • Heal Our Land(2012年)
  • Limitless(2013年)
Planet Shakers
This Love
ここをクリックすると歌詞が見れます
(一部抜粋)

There is no one like You
You alone are great
We give You all the glory
We give You all the praise

Hey hey I’m in love with You
I’m sold out for You
You are everything to me

あなたのような方はいない
あなただけが偉大な方です
すべての栄光をお捧げします
すべての賛美をお捧げします

Hey!Hey!あたたに恋い焦がれます
わたしをあなたに売り切ります
あなたはわたしのすべてです

ロックEDM時代

完全に世代交代したあとの時代です。固定観念を一旦、取っ払うことによって生まれたような振り切れたサウンドです。ロックとエレクトリカルなEDMが融合したデジタルサウンドが強いハイブリッド系サウンド。従来にもまして、緻密に作り込まれている楽曲が多いと思います。

  • Endless Praise: Live(2014年)
  • This Is Our Time: Live(2014年)
  • Outback Worship Sessions(2015年)
  • #LETSGO(2015年)
  • Overflow: Live(2016年)
  • Legacy(2017年)
Planet Shakers
Endless Praise
ここをクリックすると歌詞が見れます
(一部抜粋)

To You
Let endless praise resound
Every night and day, and with no delay
Let endless praise resound

あなたに
終わりのない賛美を鳴り響かせ
日夜、遅れることなく終わりのない賛美を鳴り響かせ

Planet Shakersに関する重大事件

2008年に起きた初期メンバーのマイケルの重大事件を境に世代交代が起こり始めます。詳しくはこちら(Wikipedia)に記載されています。以前の中心メンバーであったマイケルは完全に姿を消し、2009年ごろからリーダーであるヘンリーは次世代リーダーのジョシュ・ハントにメインボーカルを任せていきます。そして2011年ごろに、とうとうヘンリーがプラネットシェイカーズを脱退し、奥さんのアレックス(Alex Seeley)と娘二人とともにアメリカのナッシュビルに移り住みThe Belonging Coという教会を始めます。

初期から大ファンだった私にとって、初期メンバー2人の脱退は非常にショックでした。ヘンリーはその後、アメリカで個人名でアルバム(Find A Way)を出したり、教会として音源を出していますが、どうしてもマイケルと二人三脚でとてつもない勢いで成長していた時のことを思うとやるせなく思ったりしてしまいます。

ただ、この事件から学んだこともあります。教会内でどのような事情があったのかはわかりませんが、まず、ヘンリーがかなり早い段階で次世代にすべてをバトンタッチしたことは賞賛に値すると思います。世代交代の成功です。もう一つは、ヘンリーはバンドリーダーかつ初期メンバーで、当時は知名度もうなぎのぼりで、世界中でカンファレンスを開催して急成長している中にもかかわらず、潔く退いたところにキリストの謙遜を見るような気がしたことです。

脱退する直前のカンファレンスのライブでは、以前はステージの真ん中にいるのが当たり前だったヘンリーがスポットライトの当たらないステージの端っこのほうで粛々とサイドボーカルをしているのを見る度に、「神が与えてくださったものに固執、執着しない心」がいかに大いなるものであるかを学びました。

そんなヘンリーびいきなわたしなので最後にヘンリーがプラネットシェイカーズを脱退した後のOpen Up The Gateをシェアして終わりたいと思います。

Henry Seeley
Open Up The Gate(Find A Way ver)
ここをクリックすると歌詞が見れます

We come into this holy place
To bring a sacrifice of praise
Bow down before You and seek Your face

聖なる場所にきて
賛美の生贄を携えて
み前にひれ伏し、御顔を求めます

We sing of the mighty things You’ve done
Cry out to You, let Your will be done
Tell all the world You’re the whole in one

あなたが成し遂げてくださった偉大なわざを歌います
あなたに叫び、あなたの御心がなりますように
あなたがすべてのひとつであることをこの世界に知らせてください

Hear the shouts of praise
As they’re rising up to You
Coming to this place
As we bring glory to Your name

賛美の歌よ 鳴り響け
あなたの御名を高く掲げます
この場所に来て
栄光をあなたの名に帰します

Open up the gates and let the King of Glory in
Fill this house with praises as we lift our hands
To worship You
Open up the doors and let Your glory fill the earth
King of Heaven we dance before Your throne

門よ開け 栄光の王が入られる
両手を挙げ、賛美でこの家を満たせ
礼拝します
門よ開け あなたの栄光を地に満たせ
天なる王よ あなたの王位の前に踊ります

参照リンク

2 件のコメント

  • とても楽しく拝見させて頂きました。中国の本当の事情を面白おかしく表現され、でも、最後はきちんとキリスト教の教えで結ばれる所が、読み飽きず、とても良いですね。
    もう中国へは行かれないのでしょうか?

  • とみこさん、ご覧いただき、またコメントまでありがとうございます!
    中国は機会があれば長期で行きたいのですが、今は年に1回ほど弾丸で行くくらいです(´._.`)

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