クリスチャンバンドについて
以前クリスチャンバンドの定義について、「共通した特徴は、歌詞カードの『SPECIAL THANKS(感謝をささげる人々)』欄の最初に『GOD(神)』を書き込むことである。」と書きました。一般的にバンドサウンドは聴衆と一緒に歌うというよりも何かを表現したり、伝達したり、空間を共有するのに優れていると思います。一方でワーシップサウンドは空間を共有することはもちろんのこと、聴衆と一緒に歌うことを目的としている場合が多いと思います。もちろん、例外もありますが、一般的にワーシップサウンンドは楽曲がメロディックで歌いやすく、サウンド全体に調和がとれています。バンドサウンドは伝わりやすく、サウンドはボーカルよりも楽器が強めの場合もあるというのが特徴であると思っています。
路線はバンドならバンド、ワーシップならワーシップという場合が多いのですが、今回紹介するStarfieldというバンドは、もともと小さな教会でワーシッップリーダーをしていた兄弟2人によって始められたバンドで、バンドサウンドでありながら、ワーシップ色が濃厚な曲が多く、バランスが取れたバントだと思っています。
スターフィールド
Singapore is a surreal, beautiful place. Loved our brief visit here. #fb pic.twitter.com/OYxQze01
— Starfield (@starfieldband) 2012年9月22日
スターフィールドは2000年に結成されたカナダのウィニペグ出身のクリスチャンバンドです。クリスチャンレーベルであるSparrow Recordsに所属していましたが、今は独立しているようです。これまで5枚のアルバムをリリースしており、アルバムはカナダだけではなくイギリスやアメリカでもチャートに入っており、GMAカナダコベナントアワードも受賞しています。近年ではバンドメンバーのソロアルバムもリリースしているようです。
バンドはギタボであるティム(Tim)とジョン(Jon)によって始められました。当初彼らはカナダの小さな教会でワーシップリーダーをしていたようです。2000年頃にデモのレコーディングを開始し、無名のバンドにもかかわらす、デモ音源の「Tumbling After」がいきなりカナダで2万枚を売り上げる実績を出します。リーダーのティムはこのように言っています。「記録するためにレコーディングすることは楽しいことだと思ってたんだ。起こったことはただの神様の忠実さを驚くばかりに証をしたにすぎないんだよ!」と言っています。スターフィールドの目的は、「イェス・キリストを高く掲げること。なぜなら、キリストは世界中の人々を無視することができないから。」
音源について
Beauty in the Broken (2006)に収録されている「Unashamed」は同バンドの名曲中の名曲です。イェス・キリストの震える究極の恵みを静かに美しいメロディーでエモーショナルに歌い上げています。「自分が持っているもはすべて自分で得たものだ。自分が持っているもので与えられていないものなんてない。」と傲慢な気持ちになりかけた時は、この曲を聴きたくなります。十字架のゆえに価値あるものになったこと。持っているものはすべて与えられていることを知り、感謝に溢れる賛美です。
Unashamed
The Saving One (2010)に収録されている「Absolutely」です。こちらの曲も静かにキリストの愛を歌っています。人としてイェス・キリストは男性として生まれており、ボーカルのティムも男性なので、男性が男性に対して愛を歌うとはいったいどういうことなのかと思ってしまいます。聖書において、この愛という言葉の使い方は注意が必要です。新訳聖書はギリシャ語で書かれていて、ギリシャ語において愛は下記のように4つの単語が使い分けられているようです。
- アガペー:神の愛
- フィレオ:兄弟愛や友愛
- エストルゲ:家族愛
- エロス:恋愛
つまり、キリストの愛とは、罪人である人間に対し、神が注ぐ自己を犠牲にした愛のことであり、命を捨ててまで愛してくださった神の愛を賛美して歌っています。
Absolutely
Beauty in the Broken (2006)に収録されている「Son of God」です。日本のhitchord.comという音楽メディアがスターフィールドをこのように評しています。
星まで届く黄金のメロディ。
「Son of God」は、まさにこの表現がぴったりなキラキラのミドルナンバーです。美しい詩とメロディーはいつでもどこでも賛美になっているところがStarfieldらしいです。
Son of God
その他バンドとの活動
どうも、2014年ごろからギタボであるティムはThe Glory Boysというバンドとフューチャリングして「Tim & The Glory Boys」というバンド名で音源をリリースしたりしているようです。バンドサウンドではなく、ブルーグラスサウンドの楽曲が多いようです。
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— TIM & THE GLORY BOYS (@timneufeldmusic) 2017年8月9日
I’m Free
一方で兄弟であるジョンは2017年にソロで「We are free」というアルバムをリリースしています。こちらもバンドサウンドからは脱却し、コンテンポラリーミュージックの仕上がりになっています。聞き応えのある爽快感のある曲が多いです。
We are free
参照リンク
- StarfieldオフィシャルWebサイト
- Starfield wikipadia
- StarfieldオフィシャルTwitter
- Jon Neufeldオフィシャルサイト
- Tim & The Glory Boysオフィシャルサイト