0739_白杖をもった方と駅まで歩いて

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白杖を持った方

先日通勤で駅に向かって歩いていたら、白杖をもった方が前方におられたので、声をかけてみました。ちょうど駅までとのことだったので、相手の方の手を僕の手に沿えるようにして歩き始めました。前回別の方を案内した時は手を引っ張るような感じにしてしまったので、早速反省を生かすことができました。

僕は自己中心的な人間なので「相手の立場になって考える」ということがとても難しいです。なので、頭をフル回転させました。「桜がきれいですね」と言っても、相手の方には見えていない可能性が非常に高いです。なので、とりあえず「だいぶ暖かくなりましたね。ちょっと歩くだけでだいぶ汗かくようになりました。」みたいな余計な一言を付け加えて結局自分の主観を言ってしまいました。

相手の立場に立つ

すると、相手の方は「そうなんですよ。頭の後ろのほうが日差しで熱いんです。」とおっしゃいました。そうか。感覚的なものだと共感できるのか。と合点がいきました。しかし、僕の頭の中に浮かぶ話題は視覚的にものばかりでした。桜、新しく立つビル、新緑の木などです。全く目が見えない状態を想像するのは思っている以上に難しかったです。そして、少し沈黙が続いてしまいました。

この際、とりあえず、自己開示することにしました。自分の住んでいる地域やいつ頃来たのかを伝えると、相手の方も同じ地域に住んでおられ、昔からずっとこの辺りに住んでいるとおっしゃいました。少し、話に花が咲きました。

そのあとで、「歩く速度は問題ないですか?」とか「もうすぐエレベーターにつきます。」とか「エレベーターが到着しました。」とか状況説明をしつつ目的にまで案内し、お別れしました。

心と知識の総動員

「相手の立場になって考えよう」というのは下手したら、小学校の道徳の時間に学ぶことかもしれません。しかし、それがわかっているのと、実際にそれができるのとでは全く違います。そうしたらいいのはわかっているけれど、「相手の立場になる」というのは想像以上に難しいということを改めて痛感しました。

相手の立場になるというのは心と知識を総動員しないと無理です。すべての行動の原点は心なので、心が大切です。あとは技術的な知識が必要なので、しばらく見ていなかったNHKのバリバラを録画してみようと思いました。

おっさん
■相手の立場に立って考えるには訓練が必要だろう

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