0550_白杖をもったおじいちゃんをトイレにお連れして

白杖を持ったおじいちゃん

先日電車にのった時の話です。エレベーターで改札のある階に上がって扉が開くと白杖をもったおじいちゃんがすぐに入ろうとしてきました。おじいちゃんが「ここはトイレか?」と聞いてきたので、そのまま手を引っ張るような形でトイレまで案内することになりました。

僕自身目が見えない方をガイドするのは初めてで非常に戸惑ってしまいました。トイレに到着すると個室の広めのトイレが空いていたので、「個室が空いていますよ。ここにされますか?」と聞きました。しかし、聞いたと同時に、個室は広いし、どこに何があるかもわかりにくいし、そもそも、鍵を締めたり開けたりできるものなのかと心配になってしまいました。

はじめてのガイド

幸いおじいちゃんは「小便だから立つ方でいいよ」とおっしゃったので、そのまま個室を通り過ぎて補助バーがついている立ち小便ができるスペースに行きました。僕はトイレから出ておじいちゃんが出てくるのを待って、「改札まで案内しますからついてきてください」と伝えて、改札までお連れしました。ちょうどお迎えの方がいらっしゃったので、そのままバトンタッチしてそこをあとにしました。

その後、僕は初めての対応に配慮が足りないところや間違いがたくさんあっただろうと非常に反省してしまいました。僕は完全に目が見える立場で話をしていたのです。

反省点

例えば、トイレまでガイドするときも相手の手を引っ張るよりも、「僕の肩に手をのせてくださいね」とお伝えして、相手の手を自分の肩にのせてガイドするほうが安心されるそうです。

というのをトイレの外で待っている時に教えてもらって実践してみました。ただ僕は「肩に手をおいてくださいね」と伝えるだけで、相手の方はどこに手をおいていいかわからなかったのです。

さらに、改札を出るときも「ICOCAお借りしますね。」と自分の手に持ってピッとやってからICOCAをお返ししたのですが、その方法が正しかったかわかりません。もしかしたら、取られると不安に思われるかもしれないし、相手がもつICOCAに手を添える形でピッとしたほうがよかったのかもしれません。あるいは、そもそも、コロナを気にされて手に触れてほしくないかもしれないのです。

改善に向けて

これまで、道徳の時間やNHKの番組のバリバラなどを見てなんとなくわかっているように思っているようなことも全くわかっていなかったのです。しかも、街だけでなく、駅ですら全くバリアフリーになっていないことに気付かされました。

色々教えてもらうと、もし白杖を持っておられる方がいたら、「大丈夫ですか?」とお聞きするのではなくて、「何かお手伝いできることはありますか?」と聞いたほうがいいそうです。次回同じ状況になったら、今回の反省を活かそうと思いました。

おっさん
■相手の立場になるのは実践と訓練が必要

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