僕だけが例外ではない
先日は主の恵みによってなんとか続けさせているプロジェクトがあると書きました。「なんとか」と書いたのは主が助け手を備えてくださっていて何かあった時には上司がフロントに立ってくれるからです。その間僕は避難先に逃れるのです。
1648_給料を下げてもいいからこのプロジェクトから外してほしい」と泣き言を言ったこと
このプロジェクトで数年に1回ほどの頻度でこのようなことが起こる度に、自分は情けないと思うことがあります。なぜなら、もっと毅然とした態度でお客さんに言葉で伝えることができたらいいのにと思うからです。しかし、そのお客さんの組織を見ると僕だけが例外ではないことがわかりました。というのも、昨日またお客さんの会社で2名辞めるということを聞いたからです。
離職率が異常に高い会社
この会社の離職率は昔から異常に高いからです。これまでもお客さんからシステム担当者を紹介してもらいましたが、2年ほどの間にシステム担当だけで6名ほど離職されています。そのせいで、お客さん側内部でシステムに関する知識が一切蓄積されず、引き継がれず、誰も内部ではシステムのことがわからないというような状況になっています。
それは、システム関連の人材だけではありません。お客さんのところに行くたびに「あの人いなくなったな」、「あの人は見た事がない」とかいう人が多いのです。ベンチャーにもかかわらず数年の間に30人離職という規模感で入れ替わりが起きていいます。他社内部の事情に関してはわからないので推測するしかできないのですが、間違いなく会社として問題があるのだと思います。
能力に限定すれば
新卒採用だと離職率などを明示するのは当たり前なので「なんかこの会社離職率異常に高いぞ?」となりますが、中途採用だと離職率をわざわざ書く必要もないので気づかずに入社される方が結構いらっしゃいます。そうして、いざ入社して嫌味をふんだんに含んだ強烈な表現で圧をかけられた結果、辞めて行かれる方が多いのだと思います。
確かに能力に関してだけ言えば、代わりはいくらでもいるでしょう。能力に限定すれば人というのは本当に人の材料です。中途採用サイトで募集をかければほしい人材を手に入れることができます。しかし、組織に属する人間を入れ替え可能なただの人材と思っていては組織は必ず崩れると思います。
能力以外のところも同じように重要
なぜなら、会社は能力以外のところも同じように重要だからです。そこで強固につながりシナジー効果が生み出されることもあります。会社のカルチャーを理解して愛している人が多ければ多いほどいいです。
また上述したように社内に限定されるクローズドな知識は外部人材の能力では決して補えません。なんとかなると思うのは大きな間違いだと思います。結果的に、そういったところからビジネスにほころびが出てきて、にっちもさっちもいかなくなるのを見てきています。
人材を人財と書くことがありますが、本当にそのとおりだと思います。