感情によって判断せざるを得ない世界
昨日はクリスチャンは主の恵みによって様々なことを判断し生きていくことでき、それは何にも勝る幸いな人生だと書きました。
なぜなら、現代は以前にも増して感情によって判断せざるを得ない世界になってきていると感じるからです。もちろん、昔からポピュリズムやプロパガンダはありましたが、当時と今では伝播の範囲と速度は全く違います。
エコーチェンバー効果
特にSNSの登場によってそれは加速度的になりました。SNSは自分にとって居心地のいい空間を与えてくれる半面、自分と全く違う考えや思想を持つ人たちの存在が見えなくなります。自分の思想や考えに賛同してくれたり、いいねをくれる人たちがすべてだと思ってしまうのです。エコーチェンバーというそうです。
エコーチェンバーとは、ソーシャルメディア上で自分と似た興味関心を持つユーザーをフォローすることで、似た意見ばかりが返ってくる状況を指します。閉じた部屋で音が反響する物理現象になぞらえられており、直訳すると「反響室」を意味します。
居心地のいい空間を求めることの弊害は自分と異なる意見や思想を持つ人に対して排他的になってしまうということです。そうなると相手を受け入れることがなかなか難しくなってしまいます。
相手の思想や考えだけを受け入れなければいいのに、その人自身を拒絶してしまうのです。そうなると自分の中にいつも相手に対する敵対心が生まれ、自分自身が居心地の悪い場所へと変わってしまいます。それでは本末転倒です。
もっていかれる場合がある
また、自分が正しいと思うぶんには問題はありません。しかし、どこのグループにも穏健派や過激派がいます。また、ポジショントークで自分たちの都合のいいようにグループの方向性を決めることができる人たちもいます。
そういった人たちはいつも頭のいい人たちや技術力のある人たちです。あるいは圧倒的な情報を持っていいる人たちです。たくみにSNSを利用して、その居心地のいい空間に入り込んできて、自分たちのほうへもっていこうとするのです。
最も居心地のいい場所
昨日も書いた通り、イエス様だけがそういった力から僕たちを正しい方向にもっていってくださるお方です。なぜなら聖書にこうあるからです。
わたしは良い羊飼いである。良い羊飼いは羊のために命を捨てる。雇人であって、羊飼いでない者は、自分の羊を持っていないので、狼が来るのを見ると、羊を捨てて逃げ去る。そして狼は羊を奪い、また散らす。彼は雇人であって、羊のことを心にかけていないからである。わたしは良い羊飼いであり、わたしの羊を知り、わたしのものはわたしを知っている。父がわたしを知っておられるように、また、わたしが父を知っているようである。そしてわたしは羊のために命を捨てるのである。
ヨハネによる福音書10:11-15
聖書が教える豊かな生き方とは、何の犠牲も払わない鼻から息をする人に頼らない生き方です。主により頼むことこそが最も居心地のいい場所なのです。