1706_地面師詐欺では、なぜ「なりすまし」に気づかないのか?

「地面師たち」というドラマ

数か月前に、話題になっていた「地面師たち」というドラマを観ました。地上波ではなく配信コンテンツなので表現が露骨で胸糞シーンが多々あります。僕は刺激的な映像や音を聞くとしばらくの間、軽度のPTSDになるので音量を消音にしたり目を背けたりしてみました。だから、視聴はおすすめしません。

しかし、僕はこれまで聞いたことすらなかった地面師という存在を知ってから強い関心が生まれました。原作を読み、「地面師」という文字がつく書籍は手当たり次第手に取り読んでみました。

なぜ騙されるのか?

僕が地面師に関心をもったことにはいくつか理由があります。一つはなぜ積水ハウスやアパホテルなどの大手企業が何十億という金額をだまし取られたのか?という点です。次に、地面師詐欺には「手配師」、「道具屋」、「情報屋」、「法律屋」などのその道のプロがかかわっています。つまり、司法書士や弁護士すら犯罪にかかわっている点です。

そして、何よりも地面師詐欺には必ず地主役の「なりすまし」が存在します。なぜ本人ではないのに、信じてしまい数十億のお金を振り込むのか?という点です。これらは一般的な犯罪とは一線を画しており、その特殊性が関心を引いたのだと思います。

公的な証明書

そこには自分だけ出し抜けたい、お金を儲けたいなどの人間の欲が絡んでいます。また”公的な証明書”さえあれば安心できるという思いもあります。まさか、免許証、パスポート、印鑑証明書、実印すべてそれらが偽造されたものだとは思いもしなかったのです。

犯罪が明らかになると、誰でも「なぜ本人確認しなかったんだ!?」となるのですが、それができないように、あるいはしなくてもいいように地面師がストーリーを作り上げて、そこにまんまと引っかかってしまうのです。それは古典的なオレオレ詐欺と同じだと思います。誰も引っかからないと思うような真正面からの犯罪には「まさか」と思ってしまうものなのです。

信仰生活における戦い

僕は地面師というプロで組成されたチームが行う犯罪を知って、これは誰もかなわないと思いました。そして、それを信仰生活に置き換えるならば、実はサタンや悪魔と言われるような存在との霊的な戦いにおいても同じようなことが言えると思ったのです。

彼らは天使にすら「なりすまし」ます。聖書の御言すら利用します。しかし、間違った解釈、つまり”偽造”した御言でだましにかかるわけです。しかし、クリスチャンはそれが”公的な証明書”だからといわんばかりにうのみにしてしまうのです。少なくとも僕はそうなってしまうとおもいました。

相手はプロ

だからこそ、霊的な戦いにおいては降参が必要です。それは、相手はプロなので神様に頼ってでしか勝ち目がないということです。僕は地面師詐欺の実態を知って、自分が如何に無防備な状態で霊的な戦いの中にいたことを思い知らされました。

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