サイクル
この世界の原則の一つにサイクルがあります。人生の時間経過は直線ではないと思います。生を受けたと同時に突如として線が現れて死と同時に線が途切れるというようなものではないと思います。むしろ、四季がめぐるようにぐるぐると螺旋を描きながら上に伸びていくようなものだと思います。生も死もすべてサイクルです。
個人において、この地上においては、命を残すという意味で次の世代にバトンタッチして螺旋が上へと続いていくと思います。しかし、社会全体で見れば誰であっても、いくつかの大きなサイクルの中に組み込まれているのだと思います。
世代
その一つに、世代というものがあります。日本では団塊の世代やZ世代などがあります。アメリカではベビーブーマーやミレニアル世代などがあります。おおよそ、20年起きに別の世代が誕生します。これはサイクルです。
また、経済にも景気、不景気のサイクルがあります。ずっと好景気が続くことのほうが異常であり、むしろ不況があることが健全です。好不況の自然なサイクルがあるからです。このサイクルを人為的に抑え込もうとする時にその反動で大不況が来るのだと思います。
数百年単位のビッグサイク
レイダリオは国にもサイクルがあると言いました。それは数十年という単位ではなくて数百年単位のビッグサイクルです。なぜなら、これまで存在したすべての国は繫栄して衰退していった事実があるからです。古代ローマしかり、スペイン、オランダ、そして大英帝国と言われたイギリスでさえも衰退しました。
ここで問題になるのが、人は基本的に自分が経験したことや常識からしか未来を見ることができないということです。歴史上では当たり前のように繰り返されてきたサイクルの一過程にあるということがなかなか理解できないのです。むしろ、現時点からプラスマイナス50年くらいでしか物事を見れないのです。
キリスト教会におけるサイクル
歴史を学ばないと自分や世代がビッグサイクルのどの過程にいるのかがわからなくなります。これはキリスト教会も同じだと思っています。誰もが知っているとおり、戦後、日本のキリスト教会は反映し教勢を伸ばしていきました。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いでした。
しかしながら、今は多くの教会が縮小の段階に入っています。原因については、少子高齢化、コミュニティーの衰退、霊的衰退、相対的に豊かになったなどあるかもしれません。しかし、大きく見ればサイクルの一過程で起きたことだと思っています。