DMの内容
以前、Instagramでこんな感じのDMが来ました。「音楽を人にプレゼントするサービスを立ち上げたいので、サポートしてくれませんか?」
おそらく僕のInstagramには作製した音楽が複数あるので、ハッシュタグからターゲットにされたのかもしれません。サポートが音楽作製なのか、広告なのか、金銭的サポートなのかは読み取れなかったのですが、無視しました。というのもDMの内容から価値観に全く共感できなかったのです。そのDMにはサービスを思いついたコンセプトが長々と書かれていたのですが、決定的な一文が価値観と合わなかったのです。
違和感を感じた一文
そのDMには「昨今の音楽のサブスクサービスによって、音楽が聞き捨てられている現実がある」とあったのです。僕は音楽を聞き捨てたことがなかったので、この人はそんな捉え方をするんだと意外に思いました。
音楽を聴く時は、サブスクサービスであれ、MP3であれ、Youtubeであれ、絶対に真剣に聴きます。もちろん聞き方は色々あります。ディープな方法は、音楽の世界観に自分を持っていく聴き方、逆に現実世界に音楽の世界を持ってくる聞き方があります。あるいは、音楽をコピーしたくて楽曲を分解するように聴く方法、または何かをしながらBGMとして聴く聞き方や通勤時に自分を鼓舞するなどがあると思います。
音楽の力
音楽には異常な力があります。内面を書き換えたり、方向を変えたり、価値観を変えたり、パラダイムシフトを起こさせるような音楽体験もあります。それはライブハウスやコンサート会場にいなくても、耳にイヤホンをつっこんで聴くだけで起こりうるのです。
何か悩みがある時、疲れている時、外に出て、自転車に乗って風を頬に受け、夕焼けを見ながら、音楽を聞いたら確実に何かが変わります。それはサブスクサービスでも同じだと思います。Spotifyのような好みに合わせて独自のアルゴリズムで流してくれる曲も、すべてシングル1枚分(1000円)くらいの価値があるのです。音楽一曲の背景にはそれを作った人の価値観が凝縮されているのです。その価値観をたった3分〜5分でどこででも味わえるというのは文明の進歩のおかげです。
こんな思いがあるので、冒頭のDMを送ってきた人がもし、無料で聴けるから、ランダムで流れるから、聞き捨てるという態度になるというのは短絡的だと思います。もし、今この世界に誰もいないとしたら、音楽を作ってくれる人もいなかったのです。また、無人島に置き去りにされたら音楽はなくなってしまうのです。
だから、音楽を聴く時はいつも感謝の気持ちをもって聴きたいと思いながらも、、、、僕って面倒なやつだなぁ〜と思いました。