ハラリ氏の著書について
先日、ユヴァル・ノア・ハラリ氏のインタビュー動画を見ました。彼の様々な発言を聞いて、これからのことを色々考えるいいきっかけを与えてもらえました。数年前に、サピエンス全史が話題になった時、彼がイスラエル人であったこともあり、ユダヤ教の思想が強いと思って読み始めました。ただ、冒頭から「今からおよそ135億年前、いわゆるビッグバンによって、物質、エネルギー、時間、空間が誕生した。」と偶発的に宇宙が誕生し、進化論を全面に押し出した本となっており、個人的にいい印象はもっていませんでした。そもそも、彼はユダヤ教では禁止されている同性愛者を公言しているので、ユダヤ教ではないのかもしれません。
これからの未来
インタビューの中で、「未来はどうなるか?」との問いに対して、「わかりません。」と答えていたのがすごく印象的でした。理由として、変化のスピードが早すぎて、20年後に世界がどのようになっているかも誰も予測ができないからだそうです。数千年前であれば、農家は子供に何を教えるか明確でした。農業を教えれば20年後も農業で食べていけるからです。貴族階級や武士であれば子供に乗馬や剣術を教えれば20年後も行きていけたのです。
しかし、現在から20年後、世界は著しく変化していることが予想され、「今、子供たちに何を教えたらよいかがわからない」というのです。僕が就職していた時は、みんなきぞって大手企業への就職を目指していました。大手に入れば安全と思っていたからです。しかし、リーマン・ショックが襲い、さらにグローバル経済の荒波の中で日本の大手企業が海外企業に買収されたり、分解されたり、市場での地位を失うようなことになってしまっています。
僕は大学で中国語を勉強しましたが、今では翻訳で言えば、DeepLなど無料ですでに機会学習された翻訳ツールが出回っていますし、音声をテキストに置き換えて表示、あるいは、翻訳して表示するという技術もかなり高い精度で実現されているので、語学に携わる人は危機に面しているかもしれません。本当に精度の高い通訳・翻訳(文脈や文化や背景を考慮できる)人しか必要としなくなるかもしれません。
何を教えるか?
わずか十数年前でもこのように世界の情勢が変わっているのであれば、これから加速度的に変化していくので、先行きは誰にも読めないでしょう。こういった先行き不透明な時代はVUCA時代とも言われています。
VUCAは「Volatility(ボラティリティ:変動性)」「Uncertainty(アンサートゥンティ:不確実性)」「Complexity(コムプレクシティ:複雑性)」「Ambiguity(アムビギュイティ:曖昧性)」の頭文字を並べたもの。もとは冷戦後より戦略が複雑化した状態を示す軍事用語であったが、2010年ごろより、「VUCAワールド」「VUCA時代」のようにビジネスでも用いられるようになった。
じゃあ、僕は次の世代に何を教えたらいいのでしょうか。プログラミングができれば安泰なのでしょうか。ノーコードというサービスも出てきており、こちらも本当に技術力のあるプログラマーだけが必要となる時代が来るかもしれません。
しかし、クリスチャンは幸いです。このような時代において、ハラリ氏が虚構として一蹴している信仰というものを持っているからです。旧約聖書の箴言の教えはこちらです。
主を恐れることは知識のはじめである、
愚かな者は知恵と教訓を軽んじる。
箴言1:7
虚構と言われても、馬鹿だと言われても僕は聖書の言葉を信じ続けたいです。