イージーな方向に傾斜
ハイマン・ミンスキーという人はリーマンショックよりももっと前に「金融は必然的にイージーな方向に傾斜し、不安定化する」と言いました。これは自国通貨建ての債務であれば国は破綻することがないという現在の世界の経済の潮流を予告していました。
日本も米国も自国通貨建ての債務を増やし続けてきました。MMT論者は自国通貨建て債務であれば国は破綻することがないと言います。主流派経済学ではない現代のそういった考えが金融緩和を促進させて現在に至っています。
金融緩和のあとはひどい二日酔いがくる
一般的な感覚としては、借金とは対価を先に手に入れて支払いを未来に先送りにするものだと直感的にわかります。それは、未来の支払いが重く乗ってくることを表します。
しかし、一国の場合は自国通貨をいくらでも発行できるので借金を未来に先伸ばせばいくらでも貨幣を発行することができると考えます。しかし、誰かは金融緩和のあとはひどい二日酔いがくると言っていました。
不安定化というのは既に起こり始めている
現在、世界はまさに金融が必然的にイージーな方向に傾斜しているような状況です。日本においては2013年頃から大規模金融緩和が始まりましたが、それをどうソフトランディングさせるかで苦闘が続いています。日銀が全体の国債の50%も保持しており、大量に買い入れたETFの処理に困っています。国債を売れば金利があがる。ETFを売れば株価や不動産が下がるというのでどうにもこうにも行かない状況です。
不安定化というのは既に起こり始めていて、金利を上げれば債務超過に陥る。そうしなければ円安に振れ続けるというジレンマに陥ってしまっています。
イージーな方向に傾斜するもの
歴史を見れば最終的に国民にしわ寄せがくるものなので、日銀や政府はどうしてちゃんとしてくれなかったのか?と言いたくなりますが、しかし、自分自身も全く同じであることがわかります。
「〇〇は必然的にイージーな方向に傾斜し、不安定化する」というのは自分自身も同じだと思うのです。ある一面においてはストイックにできていたとしても、ある一面でイージーな方向に傾斜しているのではないか?ということです。
最後は不安定化する
たとえば、仕事はストイックにしていたとしても、家庭では甘えてしまってイージーに傾斜してしまっている。また信仰心においてはストイックではあるが、健康においてはイージーに傾斜してしまっているなどです。
すべてのすべてにおいてストイックに生きれている人はほとんどいないのではないかと思っています。イージーに傾斜した結果は必ず不安定化します。つまり家庭における家族関係の不和、健康においては病気などです。
まずは自分の影響の輪に集中したいと思います。