円安進行
最近の経済金融を取り巻く日本の状況が宜しくありません。年明けは日経平均株価が4万円を超過して最高値を更新して一瞬盛りを見せましたが、実体経済のほうは確実にコストプッシュ型のインフレでじわじわと追い詰められているような気がします。円安は進行を阻止するにも日米金利差が縮まらないので加速する一方です。
そもそも日米金利差だけではなく、日本経済に構造的な問題があるため円安を是正は困難のようです。一つ目は金利を上げれば日銀が債務超過に陥るため上げられない。二つ目は金融緩和によってお金を擦りすぎてしまったので、円の価値が落ちた。三つ目はそもそも少子高齢化により経済的成長が見込めない等があるようです。
日本経済の行く末
その他、ここ数年は世界情勢の影響を色濃く受けています。中東地方の緊張の高まりによる原油高による輸送費コストの上昇が輸入品に反映。また、過去数十年はグローバル経済により安く他国で製造できていたものが自国第一主義の台頭により、高くついたとしても自国で生産するという流れになっています。
経済に関しては為替にしろ、株価にしろ、むしろ債券でさえ不確定要素が多く変数が多く、多面的に立体的に絡みあっているため誰にも長期的な予測ができないです。しかし、日本国内において長期的に確定していることがあります。それは人口動態で少子高齢化が加速しているという、いわば「すでに起こった未来」です。
未来のことを想定していなかった
先日はこのようなニュースもありました。日本全国に張り巡らされている上下水道管の劣化が著しく進行しており、これをメンテナンスするとなると今後数十年で水道代が50%近くも上昇する可能性があるというのです。
水道料金 20年余先には全国96%の事業者で48%の値上げ必要か
ようは当初上下水道管を敷設した時に更新のことが全く考えられていなかったそうです。当時は高度経済成長期でスピード優先でとりあえず敷設が優先されたようです。
僕の世代は下の世代に対して責任がある
これは日本の年金制度も同じことが言えると思います。当初は少子高齢化のことを考慮せずに制度設計したのだと思います。上下水道にしろ、年金制度にしろ、上の世代のしりぬぐいをさせられるのは今の現役世代です。
しかし、僕はここで不平不満を言いたのではなくて、僕の世代は次の世代に責任があるということです。むしろ、僕の世代に課せられている責任のほうが大きいと思います。急速に進む地球温暖化に対して僕が低炭素、脱炭素にかかる高コストの生活を受入れられるか?です。
「未来はいいから、今低コストで自分を苦しめずに生きれたらいいの!」というのであれば上の世代と何も変わらないと思いました。