分裂後のイスラエル
連日歴代志のことばかり書いて恐縮です。以前は歴代志は苦手な書物の一つであったのですが、この年に及んで夢中で線を引きながら何度もよんでいます。イスラエル分裂後のユダの初代王様レハベアム、イスラエルの初代王様はヤラベアムが立てられました。
彼らの名前はややこしくて、ずっとごっちゃになっていたですが、僕はこのように覚えました。
「ヤラベアムはやらしいことをした」
分裂後の初代イスラエルの王ヤラベアムは神の御心を求めず偶像礼拝をし、姦淫の罪を犯させ主の前に悪を行ったと記載されています。だからやらしいことをしたのはヤラベアムと覚えています。
大規模な戦争勃発
ヤラベアムとレハベアムの間には絶えず戦争があったようです。しかし、レハベアムが先に亡くなってしまい、その後2代目ユダの王にアビヤが立てられます。そして、アビヤとヤラベアムとの間にも戦争が大規模な戦争が勃発するのです。
その戦力の詳細は下記のとおりです。
- イスラエルの王(ヤラベアム):40万人の精兵部隊
- ユダの王(アビヤ):80万人の精兵部隊
聖書にはイスラエル側は大勇士からなる精兵、ユダ側は勇敢な軍勢と記載があります。それぞれ、精鋭部隊をかかえての戦いになったようです。しかし、ユダ王の戦力はイスラエルの半分であり、圧倒的にイスラエルが優勢でした。
戦略においても上をいっている
さらに聖書にはこのように記載があります。
ヤラベアムは伏兵を彼らのうしろに回らせたので、彼の軍隊はユダの前にあり、伏兵は彼らのうしろにあった。
歴代志13:13
つまり、戦略においてもイスラエルのほうが一歩上をいっていたのです。ユダからしてみれば、相手は2倍の兵力をもち、なんと挟み撃ちになっている状態です。ユダの王、ここで滅ぶのか?!という危機的な状況の時にアビヤがしたことはとても意外なことでした。
アビヤの説教
なんと、アビヤはイスラエルに向けて説教をしたのです。説教の詳細は、歴代志13章4節~12節に記載されています。下記のような調子でモーセの律法による塩の契約、そして、ダビデと主が結んだ契約のことについて語りだすのです。
あなたがたはイスラエルの神、主が塩の契約をもってイスラエルの国をながくダビデとその子孫に賜わったことを知らないのか。
歴代志13:5
しかし、主を主として敬わないヤラベアムにとったらどうでもいいことです。ヤラベアムが挟み撃ちにしてやっちまえ!となった時にユダ側はこのようなことをしました。
ユダはうしろを見ると、敵が前とうしろとにあったので、主に向かって呼ばわり、祭司たちはラッパを吹いた。
歴代志 13:14
ユダ側は相当焦ったに違いありません。しかし、彼らはうろたることなく、焦って攻撃することもなく一つのことをしました。それは主に呼ばわるということでした。おそらく、ペンテコステ派よろしくの絶叫系の「主よ~!」との切実な祈りがあったのだと思われます。
主を頼む
かくしてユダはイスラエルに勝ちます。兵力は相手の半分で具体的な戦略ももっていなかったにも関わらず主によって勝利を得るのです。聖書には明確にこのように記載されています。
このように、この時イスラエルの人々は打ち負かされ、ユダの人々は勝を得た。彼らがその先祖の神、主を頼んだからである。歴代志13:18
これは現代を生きるクリスチャンも同じでした。この世的な戦略はもっていないかもしれませんが、戦略があります。それは主を頼むことを主を呼ぶことです。