ダビデの四男アドニヤ
最近は列王記上を読んでいます。これまでにブログでもダビデの子供について書いてきました。まず、長男のアムノンはゲスの極みほどのことをしたので、その関係者である三男アブサロムによって殺されました。そして三男アブサロムは父ダビデに対してクーデターを企てたことにより将軍ヨアブたちによって殺されました。
今日はダビデの四男であるアドニヤについてみたいと思います。彼も他の兄弟同様、ダビデのあとを継いで王様になりたかったようです。三男アブサロムの時は多くのイスラエルの民が彼の側についたので大変な混乱が巻き起こりましたが、四男アドニヤの場合スケールは非常に小さく、情けないほどの失敗に終わります。
アドニヤの要望
そして、ダビデとバテシバの間に生まれたソロモンが正統な王として即位すると、四男アドニヤはソロモンに許しをこい赦してもらうことに成功します。今日はそのあとの出来事です。
アドニヤはソロモンのお母さんであるバテシバ経由でソロモンにシュナミ人アビシャグを妻として与えてほしいとお願いします。それに対してソロモンはこのように言っています。
ソロモン王は答えて母に言った、「どうしてアドニヤのためにシュナミびとアビシャグを求められるのですか。彼のためには国をも求めなさい。彼はわたしの兄で、彼の味方には祭司アビヤタルとゼルヤの子ヨアブがいるのですから」。
列王記上2:22
これを読むと一見、ソロモンはアドニヤに対してアビシャグを妻として与えるようにも思えます。しかし、次の節から急展開します。ソロモンはなんとアドニヤを殺してしまったのです。
そしてソロモン王は主をさして誓って言った、「もしアドニヤがこの言葉によって自分の命を失うのでなければ、どんなにでもわたしを罰してください。わたしを立てて、父ダビデの位にのぼらせ、主が約束されたように、わたしに一家を与えてくださった主は生きておられる。アドニヤはきょう殺されなければならない」。ソロモン王はエホヤダの子ベナヤをつかわしたので、彼はアドニヤを撃って殺した。
列王記上2:23-25
なぜアドニヤは殺された?
僕はこれまでのこの章を読むたびになぜソロモンはアドニヤを殺したのか?と疑問に思いつつも調べないままでいました。しかし、調べてみるとその理由がよくわかりました。まずGPT4に聞いてみました。
ソロモンは、アドニヤのこの要求を王位への再度の挑戦と見なしました。当時、王の側室を娶ることは王位への権利を主張する行為と見なされていたため、アドニヤの要求はソロモンの統治への直接的な脅威と解釈されました。その結果、ソロモンはアドニヤが自分の王位を脅かす可能性があると判断し、彼を殺すことを命じました。
この出来事は、ソロモンが自らの王位を確固たるものとし、王国内の潜在的な脅威を排除するための行動として記録されています。
原因判明
念のためほかの複数のWebサイトでクロスチェックをかけたところ今回のGPT4の回答は間違っていないようでした。つまり、アビシャグはそこらへんにいるただの女性ではなくて、ダビデ王の側室であったようです。さらに当時の文化においては、子が王の側室を娶るということは、つまり、王位を継ぐことを意味したようです。
それにしても、アドニヤは一回は赦しを請うて赦されたにもかかわらず、なぜあえて殺されるような要求をしたのかはなはだ疑問です。周りが見えなくなると自分が何を要求しているのかもわからなくなるものなのかもしれません。僕も周りが見えなくならないように気をつけようと思いました。