0054_虚偽自白から開放してくれた弁護者

「日本の刑事裁判の有罪率が99.9%を超えることはあまり知られていない。」という衝撃の事実があります。3年前にNHKで冤罪事件を専門とする今村核弁護士の特集があり初めて知りました。

今村さんの徹底した弱いものに寄り添う弁護者としての慈愛と、お金にはならないけれど、冤罪を証明するために、長い時間をかけて客観的証拠を収集する情熱に心が打たれました。

99.9%の有罪率ということは、警察が逮捕する容疑者は、ほぼ疑いなく犯人である、とも言えます。それが事実であれば、警察は優秀ですが、冤罪がある以上、99.9%の有罪率は異常だと思います。

冤罪が起こる原因に虚偽自白があります。虚偽自白とは、本当は犯人ではないのに、偽って犯人だと自白してしまうことです。取り調べの場で、追い詰められ、説得されるうちに、「そのように思い込んでしまって、自白してしまう」のだそうです。

何があっても、誰が何を言おうと、自分が正しいことを貫き通せばいいじゃないかと思います。ただし、追い込まれると自分が犯人だと思い込んでしまうことが実際にあるようです。

僕も以前、自転車で交通事故に遭い、警察に取り調べを受けたことがありますが、「わかりません」や「思い出せません」が通用しないことに驚きました。職責を果たすために調書を取る必要があるとは思うのですが、何かを言わないとここから出れないという威圧感を感じました。

今村核弁護士は、こういった司法の現状に真っ向からメスをいれて、弁護活動をされています。

「嘘も百回言えば真実になる」とのことわざもあります。僕は、聖書を読む前は、多くの嘘を信じていました。「お前は出来損ないだ」、「お前の罪は赦されない」、「お前は有害な存在だ」などの内なる言葉を信じていました。自身の行いや性格からくるものなので、何も反論できませんでした。

しかし、聖書は決してそのようなことを言っていませんでした。

「お前は出来損ないだ」に対しては、

わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している。
イザヤ43:4(新改訳)

「お前の罪は赦されない」に対しては、

わたしこそ、わたし自身のために
あなたのとがを消す者である。
わたしは、あなたの罪を心にとめない。
イザヤ43:25(口語訳)

「お前は有害な存在だ」に対しては、

わたしたちは神の作品であって、良い行いをするように、キリスト・イエスにあって造られたのである。神は、わたしたちが、良い行いをして日を過ごすようにと、あらかじめ備えて下さったのである。
エペソ2:10(口語訳)

イエス・キリストの十字架の愛によって、虚偽自白から開放されました。

しかし、実を言うと、わたしが去って行くのは、あなたがたのためになる。わたしが去って行かなければ、弁護者はあなたがたのところに来ないからである。わたしが行けば、弁護者をあなたがたのところに送る。
ヨハネ16:7(新共同訳)

弁護者である聖霊に満たされて、日々、虚偽自白から開放されることは、幸いです。