バベルの塔に住み続けることのメリット

バベルの塔に住むようになって、もう丸二年が経過しました。マンションの管理のずさんさと、住人のモラルのなさは以前書いたとおりです。それでも悪いところばかりじゃありません。私は9階の一番端の部屋に住んでいて、窓が北側と東側の二ヶ所にあるため、朝日が気持ちよく、風通しも良いので、良いところがあるのも事実です。

3年目は変化をつけるために、去年からずっと引越しを考えておりましたが、いい場所が見つからない状態が続いていました。そんな時に、数ヶ月前に、教会のバンドのメンバーで郭さんが、私にルームシェアを提案してくれました。平日のバンドの練習は毎回夜遅くまで続けられます。遅くて23時頃までです。

その頃には、既にバスがなく、私は毎回タクシーで帰宅しなければなりません。郭さんは私のそのような状況を思って、ルームシェアを提案してくれたようです。郭さんの住んでいるマンションは、教会から歩いて10分ほど。私が現在住んでいるマンションは、教会から歩けば1時間はかかります。郭さんのマンションには、3部屋あり、2部屋は余っているので、ぜひ、来てくださいとのことだった。

彼が提示した条件は四つ

  1. 家賃は500元/1ヶ月(8,500円ほど)
  2. 毎朝、郭さんがおかゆを作ってくれる
  3. 暇な時は、郭さんがギターでセッションしてくれる
  4. 私が中国で結婚した場合は、払った家賃は全額返金してくれる

私のマンションの家賃は管理費を含めて、1,300元程度(22,000円ほど)で、引越しすれば、

帰宅時のタクシー代がうく。すぐ教会へ行ける。毎朝、朝ごはんが食べられる。セッションする相手がいる。条件付で全額返金保障つきということを思うと、相当いい条件に思えました。当初は、すぐにでも、バベルの塔脱出計画を進めようかと思いましたが、早急に判断は下さず、さらに時間をかけ、生活の多方面の利益を色々考えました。その結果、郭さんのせっかくのご提案でしたが、今回、彼の提案を断ることにしました。

その理由のひとつに、引越しを考えていた去年と状況が変わったことです。今、環境に変化をつけることは得策ではないと思うようになりました。3年目は、そんなところにエネルギーを使わずに、もっと違うところに注ぎたいと思うようになりました。バベルの塔に対して文句は言いつつも、それでも、実際2年間住み、その環境に適応してきました。その住み慣れた部屋から離れ、また、一から新しい環境に適応させるのは、大変な労力になると思われたからです。

そしてもう一つの理由は、教会へはすぐ行けるようになるが、その一方で、学校からは遠くなるということ。現在は、徒歩20分ほど学校へ行けるが、引っ越すと、バス通勤になり、バス待ち時間を含めると、恐らく、片道1時間は拘束されると思われます。

さらに、各場所へ赴く頻度を考えると、

教会へは週3回
学校へは週6回

生活の中心は学校にあり、月4回分のタクシー代が節約できるぐらいでは、教会の近くに住むメリットはほとんどないと感じました。このような理由から、せっかくご提案頂いた郭さんには申し訳なかったのですが、丁重にお断りしました。そして、腹をくくり、3年目もバベルの塔で住み続けることを決めたその矢先に、思ってもみなかった良き知らせが私のところに届きました。昨日も書きましたが、バベルの塔にフィットネスクラブが新設されたのです。

健康管理の必要性
帰宅後の時間の使い方

この二つの問題を抱えていたのですが、このフィットネスクラブの来塔は、この問題を一気に解決してくれました。これは、神様からプレゼントだと思いました。このように、問題を一気に解決してくださるお方。以前、問題を一気に解決してくださったお方。そして、これからも、解決し続けてくださるお方。バベルは、「混乱」という意味、混乱の中に来た、思ってもみなかった「解決」。

イェスキリストが、混乱の中に来られたこと。
イェスキリストが、混乱する心の中に来られたこと。
イェスキリストが、混乱している世界に来られたこと。

今日は、受難節
明後日は、復活節

人間はキリストとは全く正反対で、「救われるため」に生まれました。どうして、こんな小さなことで、争ったり、悩んだりしているのですかという声が聞こえてくる気がする。

死の力を持つ者、すなわち悪魔を、ご自分の死によって滅ぼし、死の恐怖のために一生涯、奴隷となっていた者たちを、解き放つためである。

カナンの地は今日も輝いています。

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