共産党によるLineブロック

最近、日本の人と連絡を取るのが困難です。以前から、ずっと不自由でしたが、もっと不自由になりました。

中国では特殊なソフトを介さなければ、Youtube、Facebook、Twitter等にアクセスすることはできません。これは北京五輪があった2008年から統制が強化されたためです。

特に最近では、6月は天安門事件から25年、7月には香港で現在の選挙制度に対して不満を持つ香港人が大規模なデモを実施、また、香港の金融街セントラルで占領デモが企画されていることもあってか、

党中央による情報統制が強化され、Gmailは以前よりもまして繋がりにくくなり、Lineは7月から完全にブロックされており、全く使用できない状態に陥っています。

このような現状に対する中国国民の反応は、意外に冷静で、「またやってるのかよ」くらいの感覚で受け止めているようです。

官僚の腐敗に対しても、腐敗はあって当然、腐敗が無くなる時は、人類がいなくなる時、ぐらいに受け止め、この現体制における矛盾や問題に対する諦めの潔さは、本当に驚かされます。

中国共産党の権力は、日本の執政党が有するそれとは比べ物になりません。極端な例ですが、自由民主党は軍隊を持っていませんが、中国共産党は軍隊を持っています。

中国共産党が有する権力、その権力の使用可能範囲、使用方法は、相当、広く、深く、不可能はないようにも思われます。

例えば、教会で言えば、2011年に北京の守望教会をめぐる政府の対応が有名です。守望教会は、知識者や大学生も集う非常に大規模な家の教会で、以前から宗教事務条例に従って、登記申請をしていましたが却下され続けていました。

政府は家の教会に圧力をかけるべく、現在、守望教会が使用しているテナントを使用できなくするために、テナントを貸し出しているオーナーに働きかけ、集会を停止させました。

集会所を失った守望教会の信徒たちは、真冬の雪がしんしん降る中で、野外で集会を継続し、それが国内をはじめ世界の注目を集め、一気に社会問題化

北京市は数週間にわたり、野外集会所を強制封鎖、400人以上の信徒が集会を止められ、牧師、長老らは週末の外出を禁止され、24時間軟禁状態に陥りました。

さらに地域にいる数百人の守望教会の幹部に対しては、国内安全保衛部隊や地域の公安や地元の居民委員を総動員させて、週末は1人の幹部を3人で3交代制で監視し、外出を許さない処置をし、教会員が属する職場や賃貸している大家に働きかけ、守望教会のメンバーを間接的に離職させたり、引越しさせたり、北京を強制的に離れさせる処置を取りました。

日本の戦前と同じです。

また、私の通う教会でも月に一回は必ず、地元政府から送られた監視役の二人組みが、説教の内容や様子を探るために来ており、教会の海外との関係を探るためにも、教会関係の郵便物はすべてチェックされているそうです。

共産党にはそれをする権限と権力と手段があります。以上のような教会に対する政府の対応を見れば、Gmailがつながりにくくなる、Lineがブロックされるといった対応はかわいいものです。

今では、25年前の事件のように、人生を棒に振ったり、今後のキャリアに傷がつくようなことをしてまで、8000万人以上の党員を擁する世界最大の党に反抗する人はいないのかもしれません。

しかし、政府に反抗こそしませんが、今でも、信仰ゆえに信仰を捨てないゆえに、持っていた職を失ったり、住居を失ったり、不当な待遇を受けたり、精神な苦痛を味わったりしているクリスチャンがいます。

心をつくし、思いをつくし、知力をつくして、あなたの神である主を愛せよ。これが大切な第一の戒めです。

カナンの地は今日も輝いています。