昨日は、学生と一緒に教会へ行きました。
彼は東莞市内の大学に通う大学生で、私は彼にマンツーマンで日本語を教えています。
彼はキリスト教徒ではありませんが、キリスト教には以前から興味があったようで、私がキリスト教で、教会へ行っていることを言うと、教会にも興味をもってくれたようで、一緒に行くことになりました。
彼は広東省東莞市出身の大学3回生で、金融を学んでいます。
彼のお父さんは日系企業の傘下にある部品メーカーの社長で、
彼は典型的な福二代です。
福二代とは、裕福な家庭に生まれた裕福な子供のことです。広東省には、このような福二代がたくさんいます。
経済開発特区(以前)のシンセンに近いこともあり、改革開放の恩恵を受けた人が多く、広東省は特に金持ちが多い地域です。
地元の人は所有していた土地を売却し、マンションやビルを建て、巨額の富を手にした人も多くいます。
彼の運転する車は真っ白なボディのBMWでした。
ちなみに、彼は日本語を当校で学ぶために、
1時間300元(5,100円)も払っています。
1週間に3時間勉強しているため、
1ヶ月に60,000円ほどの月謝を払っていることになります。
私の学校のやり方も非常に汚くて、お客さんの経済状況によって、一時間あたりの学費を120から300元まで変動させます。彼は福二代だったので、学校に足元を見られ、一番高い300元を請求されたようでした。請求するほうも請求するほうですが、払うほうも払うほうだなと思いました。
話がそれてしまいましたが、当日は朝10時30分に学校で待ち合わせをし、彼の運転する車で教会へ行きました。
私たちは11時前に教会に到着しました。私は奏楽のため、賛美中は彼を離れ、説教の時になってから、彼のところに戻って来ました。説教の内容は、旧約聖書から語られました。
モーセとヨシュアの時代、ダビデとソロモンの時代、
エリヤとエリシャの時代をそれぞれ3分割し、
それぞれの時代の特徴が、
新訳聖書のペテロ、パウロ、ヨハネの働きと酷似しており、
さらに、そこから悔い改め、救い、復活等の共通点を、
見出すことができるという非常に知的で難解な説教でした。
私は中国語で聞き取れなかったので、
途中で放棄してしまいました。
彼はずっと下を向いていて、
手元にあった聖書をずっとぱらぱらめくっていました。
集会終了後に感想を聞くと、賛美の時間がとても居心地がよく感じられ、あるひとつの言葉が印象に残ったと言っていました。
教会を後にしたあとは、近くのイオンの中にある吉野屋へ行き、一緒に牛丼をほおばり、イオン内のカフェでコーヒーを飲みながらおしゃべりをしました。
主に彼の大学卒業後のこと、恋愛、結婚のことについて話しました。彼は以前、公務員試験の勉強をしていましたが、あまりの難しさに諦めてしまったそうです。
中国でも公務員は非常に安定しているため、大学生に最も人気のある就職先だそうです。彼は、卒業後どうするかまだ決めていないようでしたが、彼の話では金融学部の就職率は比較的高く、銀行、保険会社、証券会社等で絞れば就職には困らないと言っていました。
お父さんの会社へ入るのも考えているようですが、他の会社で経験を積んでからでないと入らせてもらえないそうです。
その他、おしゃべりする中で、彼が最も興奮して話したのが、彼の交際相手に対する両親の過度な干渉についてでした。彼には彼女がいましたが、双方の両親の反対にあい、最近、別れることになったそうです。
この話は中国でよく聞きます。
本人たちの意思に関係なく、親が過度に子供の配偶者に関して干渉し、親の同意が得られないときは、二人が愛し合っていたとしても別れなければならないそうです。彼の話では、まず両親たちは以下の項目を順番に見るそうです。
①相手自身の性格や能力
②相手の家庭背景
③干支、星座の相性
④名字の相性
例えば、①、②、③の項目がクリアできたとしても、
④がクリアできなければ、結婚できないそうです。
彼の苗字は「何」といますが、相手の名字がもし「周」であれば、相性が悪いそうです。彼はこのような決まりに縛られ、自由な恋愛ができないことに苛立ちと不安を抱いているようでした。
もちろん、両親たちに悪気は全くなく、両親は子供のことを思って、心配して、気にかけて、このようにするのだろうと思います。
しかし、両親は子供のほんの一部分しか分かっていません。
たしはあなたをほめたたえます。あなたは恐るべく、くすしき方だからです。あなたのみわざはくすしく、あなたは最もよくわたしを知っておられます。引用元
彼が、彼の将来のことも、配偶者のこともすべて、考えて備えて下さっている神様に出会ってくれるように祈っています。
カナンの地は今日も輝いています。