潜入、中国の病院事情

新年早々えらい目にあってしまいました。吐き気、下痢、高熱の5日コースです。

上は強烈な吐き気と高熱。下はその過程の描写は控えますが、行き着くとこまで行き着いて、既にジェル化現象が始まっていました。

今回も日本から持ってきた薬を飲もうと思いましたが、うかつでした。
すべて使用期限切れです。

薬の大部分は3年前、来中前に日本で処方してもらった物であり、既に1年以上期限が切れているものもありました。服用を続けましたが、3日経過しても、快方に向かわなかったので、ついに中国の病院へ行くことにしました。ちなみに、私はこの3年の間、一度も中国の病院へ行ったことがありませんでした。

体の調子が悪くなった時は、いつも日本製の薬で対応していました。それは、私の中国の病院に対するイメージは非常に悪かったからです。

真偽のほどはわかりませんが、注射針の使い回しをする、不必要な薬を処方する、不必要な治療を施す、救急車に乗るときは、先に現金を払わないと出発しない。救急車については、地元人は身分証明証を確認して、病院到着後、後払いが可能だそうです。

ただ、地方によっても異なるそうですが、他の省から来た人に対しては、先に現金を払わないと出発してくれないケースがほとんどのようです。

これら都市伝説のような噂を耳にしていたので、来中後は、かたくなに中国の病院へ行くことを拒んでいたのですが、今回は長期戦に突入し、学校にも迷惑をかけれないので、ついに中国の病院へ行くことにしました。

さらに言えば、私はもう中国で3年生活しており、今更あらがったところで、体内は重度に汚染されている可能性があります。

医者に、私の体の何をどのように何されても、大して変わりはないだろうという諦めの心が既に芽生えていました。

ちなみに、体内汚染に関して、中国には以下のような言葉があります。

中国には14億の人がいる。つまり、14億のゴミ箱があるということだ。

これは、食の安全が守られておらず、国民はゴミを食べているのも同然で、「14億人総ゴミ箱化」を皮肉を込めて言った言葉です。

  • スッポンを養殖している経営者は、スッポンを絶対食べない。
  • 養鶏場の主人は、絶対に鶏肉を食べない。
  • 養豚場の主人は、絶対に豚肉を食べたい。

このような言い方は、中国においては常識です。国の重要課題に「食の安全」を掲げなければならないレベルです。

話がそれましたが、このようなわけで、私は病気になった汚染された体を病院へ持って行きました。病院は徒歩10分ほどのところにある医務室というところです。総合病院ではなく、日本で言う診療所です。

病院に入ると、待合室があり、4名ほどの患者全員が点滴注射をしていました。私は待つこともなしに、すぐに診察室へ案内されました。医者は物腰が非常に柔らかくて、親身になって、私の症状を聞き出してくれました。

ただ、医者は体を触ることもなく、口の中を見ることもなく、もちろん、聴診器を当てることも、血液検査をすることもなく、ヒアリングのみで、治療方法と処方薬を決定しました。

窓口で1,900円(全額負担)支払い、待合室で待つように指示されました。しばらくしてから、看護婦さんが、透明の液体が入った瓶を持ってきて、人生で初めての点滴注射が始まりました。

中国では、どうやら点滴注射による治療が主流のようです。瓶のラベルを見ると、塩化ナトリウムと書いてありました。1時間ほどかけて、点滴注射を終わりました。

私が看護婦さんを呼ぶと、看護婦さんは、違う瓶を持ってきて、針を差し替え、再度、点滴が始まりました。結局、3本、全部で1000ミリリットルほど、透明の液体を体内に注入されました。3時間くらいかかったと思います。大量の液体が体中をかっけめぐっているのが、何となくわかるような気がしました。

点滴注射による治療方法が、医学的にどうなのかわかりませんが、大量の薬液が確かに体内に入ったという事実が視覚的にわかるので、「これで治らないはずがない」という気にさせてくれる効果があると思いました。

結果、点滴注射が決定打になったかどうかはわかりませんが、それ以降、病状は回復に向かいました。中国の病院は私が想像してたような、無情無慈悲な拝金主義の医者と粗悪な環境と設備からなる患者の弱みに付け込んで金を搾取するヤクザ施設ではありませんでした。

何はともあれ、イェス様に感謝です。

わたしは主であって、あなたを癒すものである。

カナンの地は今日も輝いています。

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