ゲハジについて
昨日は、エリシャの弟子の預言者にしでかし、しくじり系の預言者がいたことを書きました。これらの預言者に関して、口語訳聖書ではエリシャの「ともがら」と記載されていましたが今日は実名記載となっている「ゲハジ」について書きたいと思います。
彼の名前が出てくるのは列王記下4章11節です。ここではエリシャに非常によくしてくれた裕福な婦人が登場します。彼女はエリシャを神の人として敬い彼のために新しい部屋をこしらえてエリシャが住めるようにまでしたのです。
わたしたちは屋上に壁のある一つの小さいへやを造り、そこに寝台と机といすと燭台とを彼のために備えましょう。そうすれば彼がわたしたちの所に来るとき、そこに、はいることができます」。
列王記下 4:10
追い払おうとした(無慈悲)
エリシャはその恩を決して忘れませんでした。エリシャはゲハジにこのように命じます。
彼はそのしもべゲハジに「このシュネムの女を呼んできなさい」と言った。彼がその女を呼ぶと、彼女はきてエリシャの前に立ったので、 4:13エリシャはゲハジに言った、「彼女に言いなさい、『あなたはこんなにねんごろに、わたしたちのために心を用いられたが、あなたのためには何をしたらよいでしょうか。王または軍勢の長にあなたの事をよろしく頼むことをお望みですか』」。
列王記下4:12
そこで裕福な婦人にはこどもがいなかったため子供が与えられるようにエリシャに望みます。そして、彼女の願いは聞き入れられて子供を授かるのです。しかし、話はここではおわりません。彼女に与えられた子供はまもなくして死んでしまうのです。エリシャのもとにやってきた彼女はゲハジによって追い払われようとしますが、エリシャは彼女の悲しみに寄り添い、その子どもを生き返らせます。
ゲハジは人の悲しみに寄り添えない無慈悲な心があったようです。
神を欺く
次にゲハジの名前が出てくのは、有名なナアマン将軍の話です。イスラエル人ではないスリア人のナアマン将軍は重い皮膚病をエリシャを通して神に癒してもらいます。そこでナアマン将軍はエリシャに多くの贈り物を送ろうとしますが、エリシャはすべて受け取るのを断りました。
ナアマン将軍が引き下がって帰っている途中に事件は起こります。なんと、ゲハジがナアマン将軍を追いかけてエリシャが贈り物をほしいと願っているのでくださいというのです。ナアマンはもちろん贈り者を彼に渡しました。
ゲハジが贈り物を受け取ってかえってきたところでエリシャに見つかります。
彼がはいって主人の前に立つと、エリシャは彼に言った、「ゲハジよ、どこへ行ってきたのか」。彼は言った、「しもべはどこへも行きません」。
列王記下 5:25
ゲハジは大胆な嘘をつきますがエリシにャはすべてをお見通しでした。そしてゲハジはエリシャの予言通りに自分が思い皮膚病になってしまうのです。
しでかしにもいろいろある
唯一名前が出ているエリシャの預言者は、取り返しのつかないしでかし、やらかしをしてしまったのです。彼は神を欺くというやらかしをしてしまいました。昨日書いたような日常における悪意のない失敗やしでかしに大して神様は憐れんでくださって助けてくださいます。
しかし、神を欺くというしでかしをしたゲハジは決して許されることはなかったのです。これは自分も肝に銘じておきたいと思いました。