0239_この世界の未来について

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未来に対する態度で決まる

みなさんは、これから世界が良い方向に進んでいくと考えていますでしょうか。将来に対してどのような考えをもっているかで、今の行動が決まります。例えば、これからも株価が上がり続けると思っている人は買い増しするでしょうし、これから、世界の環境変化が悪化すると思う人は環境に気を使った生活をし、そういった企業に投資する意思決定をすると思います。

宗教にとって、未来は非常に重要な意味をもっていて、これまで様々な新興宗教が現れて未来について語られてきました。それほど、人間は未来というものに漠然として不安をいだいており、それに答えを与えてくれるものがほしいのだと思います。

ある宗教は20○○年に世界は滅亡すると預言します。またある宗教はこの世界はこの先それほど悪くないと言います。将来に対する考えが今の行動に影響を与える以上、未来に関する教えには非常に気をつけなければなりません。そうしないと、他人の人生を棒にふるような指導をしてしまう危険性があるからです。

聖書が教える態度

多くの宗教で終末論が叫ばれていますが、極端な宗教は、「この世」の仕事をせずに宣教と祈りに専念しよう。そして、子どもたちも「この世の学校」に進学させずに宣教の働きに加わってもらうのだ。なぜなら、数年後には世界は滅びるのだから、働く必要も学ぶ必要もないだろう。という教えをしているところがあります。

聖書にはこのような言葉があります。

そして、あなたがたに命じておいたように、つとめて落ち着いた生活をし、自分の仕事に身をいれ、手ずから働きなさい。
テサロニケⅠ4:11

この手紙が書かれた時は、ローマでキリスト教徒に激しい迫害が加えられていたときでした。多くのクリスチャンは仲間たちが命を落としていく中で深い悲しみの中にあったようです。未来に対しては無知ゆえに希望がなく、目の前には現実の悲しみがあり、仕事にすら手につかないといった状況だったのかもしれません。

その中でこの手紙を書いたパウロは、「兄弟たちよ。眠っている人々については、無知でいてもらいたくない。望みを持たない外の人々のように、あなたがたが悲しむことのないためである。」と前置きした上で、「わたしたちが信じているように、イエスが死んで復活されたからには、同様に神はイエスにあって眠っている人々をも、イエスと一緒に導き出して下さるであろう。」と励まし、さらにイエス・キリストが再び来られることにも言及しています。

つまり、目の前のことに悲しむ必要はなく、未来には希望もある。失望することなく、落ち着いた生活をして、仕事をするようにと勧めたのです。

ここ数年の世界の変化

世界がこれからどうなるのか、誰にもわかりません。先日もCOP26が開催され、地球温暖化が進んでいることに疑いの余地はありません。これからの10年が正念場であり、ここで強い意志をもって対策をしないと後戻りでいないフェーズに入ってしまうとのことでした。

さらに、第二次世界大戦以降、世界は核ミサイル一つ発射で相手国だけでなく自国も滅びる力を手にしました。その核によって世界のパワーバランスの均衡が保たれており、相対的に平和な日々を過ごしています。しかし、近年ロシアや中国が極超音速ミサイルを開発しこれがゲームチェンジャーになるのではないかと各国で心配されています。

未来に対する考えが今の行動に影響を与えます。未来がどうなるか誰にもわかりません。ただ聖書からわかることは、イエス・キリストが再びこられること。そして、このように語られているということです。

そして、あなたがたに命じておいたように、つとめて落ち着いた生活をし、自分の仕事に身をいれ、手ずから働きなさい。
テサロニケⅠ4:11