0197_どうしてそんなに物分かりが悪いのか?

説明責任があるということ

仕事において、お客さんや内部チームとのコミュニケーションが完璧に取ることができれば、ほとんどのプロジェクトは完璧に遂行できると思います。ただいかんせん、認識違いがあったり、説明不足があったり、進め方に問題があると、歯車がうまくかみ合わなくなり、問題が起きてしまいます。

開発案件で往々にしてあるのが、「たったこれだけの修正なのになんでそんなに費用がかかるねん!」といったものです。お客さんから見た場合、ただのテキストだけの修正に見えるようです。おそらく、テキストエディターを開いて、Aという文字を消してBに置き換えるといった秒で終わるイメージなのだと思います。

説明責任は僕にあるので、伝わらない場合は完全に僕の責任があります。説明も難しく、なかなか分かってもらえないことが多いです。

単にテキストを変更するだけ

たとえば、ユーザーがセレクトボックスから選択するテキストをAからBに変更するという依頼がある場合、単純な静的なテキスト変更ではなく、テキストはデータベースとつながっており、上っ面のAをBに変更したところでデータベースも変更しないと整合性が取れなくなります。

また、変更前にAを選択していたユーザーのデータはAのままになるのか、ぜんぶBに置き換えられるのか、などデータベースの完全性に関わっています。こういった上っ面だけの変更をし続けた場合のシステムの末路は決まって最悪の状態になります。さらには、データベースだけでなく、APIを通して各アプリケーションに表示するような動作になっていたりするので、変更箇所が多岐にわたります。

変更直後は覚えていても、担当者が変わったりすると、いつ、どういった経緯で整合性が取れなくなったかがわからなくなり、ついにはシステムが破綻してしまうこともありえます。

説明するときのコツ

こういったことを口頭でお伝えするのがとても難しく、時にはぼったくろうとすら思われることもあるので、本当に難しいなと思います。ただ、これも工夫次第で、何とかできることもわかってきました。そのコツは下記の通りとなります。

  • お客さんは理解できなくて当たり前だと思う
  • お客さんが値段が高すぎると思うのも当たり前だと思う
  • 口頭だけでなく図や絵を使いながら説明する
  • 根気よく説明する
  • 実情をありのままに伝える

どうしても、なんで理解できないんだ!という感情になりがちですが、それはそういうものだと理解して、一定の感情コストはかかると認識する。そして、コミュニケーションコストはかかりますが、図表や絵などを使って根気よく説明することで、お客さんの理解を助ける方法が最適だと思っています。

そして、お客さんは賢く物分かりがいいので、そういった手順を踏んで説明すれば、心から納得してくれる人が多いこともわかりました。

一番理解してないやつ

偉そうなことをつらつらと書きましたが、最も理解力がなくて、周りを困らしているのは僕自身です。例えば、法律の専門用語で色々説明されても口頭だけでは理解できないでしょう。苦手な数学のことを説明されてもチンプンカンプンだと思います。ですので、仮に自分が苦手な分野を誰かに説明してもらうなら、どんな説明がいいのかを考えてみるのもいいかもしれません。

いずれにしても、聖書を読んでいても、パウロがガラテヤ人に「どうしてそんなに物分かりがわるいのか?」とディスっているように、僕も神様にそう思われているに違いないのです。ですから、へりくだって聖霊の助けによって正しく聖書を理解できるようになりたいです。