1302_「“正義”はどこに~ガザ攻撃1年 先鋭化するイスラエル~」という番組を見て

パレスチナ問題

先日NHKスペシャルで「“正義”はどこに~ガザ攻撃1年 先鋭化するイスラエル~」というドキュメンタリー番組を見ました。パレスチナ問題に関してはパレスチナ側からの視点で惨状が語られることがほとんどです。しかし、この番組はイスラエル国内から現状のイスラエルの対応に関して疑問を投げかけている国民にもクローズされていました。

そして、敵であれば赤子であっても殺されるべきと主張するイスラエル人とパレスチナの方も同じ基本的人権を持つべきと主張するイスラエル人が激しく議論している映像が映し出されていました。

イスラエル国内もわずかに分断している

しかし、現在のイスラエル国内世論は圧倒的に敵を徹底的に壊滅するべしという方向に向いています。イスラエル人で停戦を訴える人たちはひどい弾圧を受けているようです。現在のイスラエルのやり方に異論を唱えた学校教師は教師免許をはく奪され、生徒にはつばきをかけられ、脅迫されているそうです。

10月6日にイスラエルで起きた悲劇に対して徹底的に復讐すべきと考えるイスラエル人が激昂して感情的になって身振り手振りで話す様子を見て、僕は非常に怖くなってしまいました。それは、僕も含めて人間は誰でも憎しみと復讐心に燃えれば赤子を殺すことすら正当化することができる闇をもっていると感じたからです。

映像は現時点での状況を映し出しているだけ

僕は現時点においては相対的に平和な日本に住んでいるので、パレスチナ問題に関してどっちがどうだこうだと言える立場ではありません。悲惨な映像を見てかわいそうだからこっち、あっちというのはプロパガンダの一部であると考えています。

その理由としては、映像は事実を人に見せますが、それは現時点での状況を映し出しているだけだからです。その映像には過去も含めた歴史や背景や宗教は映りません。といっても当事者同士でも解決はできません。イスラエル人とパレスチナの方の仲介役になれる仲保者がいれば初めて解決の糸口を見つけることができるのだと思っています。

激昂した人に自分を見出して

このブログでは何度も書いてきていますが、人間は極論、環境に守られているからまともに見えているだけの存在です。いざ、自分が当事者になったら僕は同じことを考え同じことをするのだろうと思います。

その理由としては、僕自身は戦争どころか、日常のほんの些細な場面での摩擦でもイラっとしてしまったりするからです。そんな些細なことで感情が揺さぶられるなら、僕も激昂したイスラエルの人と何の違いもないと思えたからです。

今回のドキュメンタリーを見てイスラエルはますます孤立していくと感じましたが、自身も油断することなく自分の心を守り続けないといずれは孤立する存在でもあると思いました。

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