0283_重要な物事を進める時に二者択一を迫られた時

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すべての人に納得してもらえるか?

物事を進める時に、その関係者たちが一人も不快に思わないように進めたいと願っていますが、どれだけ配慮に配慮を重ねても、捉え方は相手次第なので、うまくいかないと感じることがあります。配慮しすぎるあまり手間がかかったり、あるいは配慮のしすぎが裏に出てしまうこともあります。一人ひとり置かれてる状況や環境が異なり、また考え方も全く違うので、意図しない反応が帰ってくる場合もあります。

「そういうつもりで言ったわけではないのに」、や「こっちだって最大の配慮をしたのに」など、誤解やミスコミュニケーションの発生は、人間関係に大きな禍根を残す可能性もあります。以前は、できるだけ、想像力を働かせて、相手の立場に立って慎重に慎重を重ねて進めたいと思っていましたが、その難しさを感じています。極端な例を言えば、コーヒーだけが好きな人と紅茶だけが好きな人がいて、そのいずれか一つだけを全員に提供しないと行けない時、その一方を捨てなければいけなくなります。

第三の案

7つの習慣には、人間関係や物事において、二者択一ではなく、Win-Loseでもなく、Win-Winになれる第三の案を粘り強く探すことを提案しています。僕のこれまでの人生で、二者択一の厳しい選択が数多くありました。一方を選べば、一方を捨てることになる。一方を尊べば、一方をないがしろにすることになる。そして、そのいずれもが大切がゆえに、苦しい選択を迫られるのです。

こういった問題に対して、二者択一のいずれかを選べば、選択されなかった方からは断絶のような状態になります。そうならないように、第三の案を探すのです。具体的に僕がやったことは、①時間をかける、②関係者と対話する、③相手を思いやる行為を具体的に表す、の3つです。

具体的な方法

二者択一の物事を進める時は非常に苦しいです。早くここから開放されたいと思ってしまうのですが、ここで早期決断をしては失敗する可能性が高いです。時間をかけて、自分の頭の整理をするだけでなく、周りの人が頭の中を整理する時間も必要です。忘れがちですが、相手に理解してもらえる時間を作ることは非常に重要です。そして、なによりも、時間をとり、聖書を読み、忍耐強く祈りぬくのです。その中で、神様が必ず知恵、勇気、平安を与えてくださり、前に進む力が与えられます。

次に、その過程で、すべての関係者と対面で会話をします。その時に重要なのが、自分の考えを一方的に伝えるわけではなく、できるだけ想像力を働かせて、相手の立場に立って話すようにします。特に難しいのが、「どうせこう言われるから」という諦めの発想です。たとえそう思うことがあっても、勇気を出して会いたくないと思う人としっかり顔を見て対話するのです。こちらの切実さや誠実さや思いやる心は相手に通じるもので、思いもよらなかった結論に至ることもあります。

最後は、最善を尽くす。伝えたあと、相手がどう捉えるかは相手次第なので、そこは相手に任せてしまいます。やっぱり申し訳なかったなとか、かわいそうだったとか、悲しんだだろうななどと思うと気がもたなくなります。そこは割り切って、捉え方は人次第と考えて、誰も裁かないように、心の平常を保つのが大切だと思っています。