0052_エールフランス447便墜落事故

今住んでいる地域から、飛行機がよく見えます。空に手を伸ばしたら、掴めるじゃないかと思うほどの大きさの飛行機がよく見れます。

ただ、最近はコロナの影響で減便したので、以前より頻繁に見なくはなりました。見る度に、流線型のフォルムの美しさに目を奪われると同時に、あんな鉄の塊が空を飛んでいて、乗客がそれに身を委ねていることに不思議な気持ちになります。

初めて飛行機に乗った時は墜落すんじゃないかとかと不安になりましたが、何回も乗るうちに、たとえ、悪天候だろうが、乱気流だろうが、パイロットは見事に離陸と着陸をしてくれるので、すっかり安心して乗るようになりました。

航空機が墜落して死亡する可能性は、様々なところが数字を出しているようですが、アメリカの国家安全運輸委員会(NTSB)の調査によると、飛行機に乗った時に墜落する確率は0.0009%だそうです。コロナに感染した時の死亡率0.2%と比べると非常に低いことがわかります。

飛行機がなぜ飛ぶのかはまだわかっていない、と言われていますが、前方から流れてくる空気によって翼が揚力を得て、ふわっと機体を浮かす原理であることは間違いないそうです。

飛行機自身は自分を浮かす力はなく、翼によって揚力を得なければなりません。もし、上空で失速して高度が落ちた場合は、機首を下げて、翼が空気の流れを受けて、浮くようにしなければなりません。

感覚的には上に行きたいので、機首を上げたい気持ちになりますが、揚力を得るには、機首を下げなければなりません。つまり、高度が下がって、失速している中であっても、機首を下に向けないと、再上昇はできないのです。

2009年に発生したエールフランス447便墜落事故では、失速中、副操縦士が操縦桿を引き続けた(機首を上に上げ続けた)ことが原因で墜落したとされています。ニコニコ動画では、この副操縦士ボナンがネタになっています。

パイロットは人の命を預かっているので、人的ミスによる墜落は許されないことです。ただ、頭が真っ白いなって、冷静に判断できなくなって、本能的に上に行きたいので、機首を上に上げたくなってしまうのも、わからないでもありません。

僕はボナンのように切羽詰まった状況でなくても、自分の力でゴリ押しでものごとを進めようとした時に大失敗した痛い経験があります。あの時は、待つときだったのです。もし、あの時、飛行機が機首を下に向けて、空気に身を委ねて、揚力を得て上昇するように、僕も焦らずに神様に委ねていたら、上昇していたに違いありません。

しかし主を待ち望む者は新たなる力を得、
わしのように翼をはって、のぼることができる。
走っても疲れることなく、
歩いても弱ることはない。
イザヤ40:31(口語訳)

時には、じっと待つ忍耐を忘れないように気をつけます。