中国へ来てから、中国における日本のサブカルチャーの影響力の大きさに驚かされています。
中国国内における日本語学習者は以前であれば、日系企業や工場に勤務する者。または、日本への留学希望者など非常に実利的な理由から勉強を始める人がほとんどでした。
日本語が話せることが、自身のキャリア形成や賃金上昇に直結しており、「日本人は嫌いだけど、日本語で金を稼いでやる」というような考えの人も以前は、少なからず多くいたと思います。
しかし、現在では、アニメや、漫画文化はもちろんのこと、そこから派生して、ガンプラやコスプレなど、日本のサブカルに魅せられて、実利的な理由は一切なしで、趣味で日本語の勉強を始める人が増えているようです。
特に日本の某産業の影響力は非常に大きいようで、中国人男性はある女優を「蒼老師」と呼んでいるそうです。おわかりいただける方はおわかりいただけると思います。
「蒼老師」が中国版ツイッターを始めた時、開始後、わずか50分で閲覧者3万人を突破し、現在、彼女のフォロワーは1500万人もいるそうです。桁が全然、違います。
日本語を勉強していない中国人と初対面で話をする際、相手側から話題提供されるもので一番多いものは、安倍さんでも、尖閣諸島でもなく、某産業の女優の話題です。
どう反応していいかわからなくなります。
また、ある学生の話によると、中国の女子高生は喧嘩がとても好きだそうです。
その理由は、日本の映画「クローズ」が、多くの中国の若者に受け入れられ、喧嘩をするのが高校生であり、王道であるという考えが浸透したからだそうです。しかも、口喧嘩じゃなくて、殴り合いの喧嘩をするそうです。
もともと中国人女性は相対的に少し乱暴だと言われていますが、さらに、日本の映画「クローズ」の影響を受けて、この傾向に輪をかけたそうです。
日本人クリスチャンとして、どう反応したらいいかわからなくなります。
また、私のクラスには、来年の4月に日本へ留学へ行く学生がいます。彼はカメラや撮影が非常に好きで、自分の家に現像室をこしらえ、自分で現像をしているカメラ愛好家で、さらに、幼い頃から画家になることを志している、23歳の芸術系の男性です。
その彼の日本へ留学へ行きたい理由はなんと以下のとおりです。
日本のサブカルの影響力は、本当に凄まじいです。私の肌感覚から言えば、これら日本のサブカル愛好家の一部は往々にして、反共産党的で、自国に対しても嫌悪感を持っているようです。ある日、授業中、以下のような問いを学生に投げました。
「あなたの国はどんな国ですか」
学習項目に沿った模範解答は、「大きい国です」や「古い国です」などですが、質問を投げた瞬間、最後方に座っていた学生が、大きな声で乱暴に、
また、現在、中国で非常に流行している「小さいりんご」という歌があります。この歌は「お箸兄弟」という二人組みの男性ユニットが歌っている、一般的に、カラオケでは欠かせない歌になっていますが、
私がこの話題を学生にふると、
また、日本のサブカルだけでなく、日本の電化製品に対するリスペクトも見逃せません。ある学生はソニーを非常にリスペクトしています。
彼がパソコンを買いたいと言ったので、私が彼に「中国人なんだから国産を買ったほうがいいんじゃない」と言うと、彼は、悲しそうな顔をして、
爆死したいなら、神州のパソコンです。
笑い事じゃありません。
私がこれら学生と接していて、深刻に思ったことがあります。
日本には素晴らしいものがたくさんありますが、いいとは言えないものもたくさんあります。そして、彼らは、この両方の影響を強く受けています。
そして、キリスト教会のことを言えば、日本のキリスト教会文化は日本のサブカルと比較した場合、ほとんどと言っていいほど彼らに影響を与えられていないと思います。
「キリスト教なら、日本の教会」
はっきり言って、私には全く自信はありませんが、そう言えることを待ち望みつつ。
人にはできないが、神には何でもできないことはない。
カナンの地は今日も輝いています。