0831_どう考えてもビルを建てるよりシステム開発のほうが難しいと思う

システム開発の特徴

色々なプロジェクトを見てきましたが、システム開発は本当に難しいなぁと思います。もしかしたら、ビルを建てるよりも難しいことかもしれません。なぜなら、ビルは一度建ててしまえばあとは営繕補修さえかかさなければ何十年も使い続けることができます。仮に部屋が古くなってきたなぁと思ったらリフォームすれば新築同様に綺麗になります。ようは建物の構造自体に大きな変更は入らないというわけです。

しかし、システム開発はそういうわけにはいきません。基本的に作ったら作りっぱなしではなくて、常に大きなアップデートが入り続けます。それが部屋のリフォームのように見えるところだけの変更だったら簡単ですが、システム開発は裏側で動いているロジックやデータベースなど構造面にも思いっきり手を加えるため、下手したら全く動かなくなる可能性もあります。

スケジュール

それで当然のことながら納期がいつも問題になります。システム設計の段階でどれだけ綿密に詳細設計したとしてもシステムを結合した時点で、他の機能に悪影響を与えてしまって動かなくなったり、そもそもビジネスロジックをしっかり把握していなかったゆえに失敗になる可能性すらあります。

たとえ、スケジュールに余裕があったとしても他の機能に悪影響、DB設計自体が破綻している、ビジネスロジックに合わせ直すとかの自体になると、ほとんど作り直しの状態になってしまいます。それが設計段階で予測しきることができないのがシステム開発の難しいところだと思います。たとえ納期に1か月の余裕を持っていたとしても規模が大きければ大きいほど一瞬にしてバッファが消えてしまいます。

コスト

そう考えた時に次に問題になるのがコストです。基本的に見積は順調に開発が進んだことを想定して作られることはありません。あらゆるリスクを想定しそれにかかる工数を多めにのせられています。例えば、順調に進んだ場合1,000万規模の場合、沼にはまった時の対応工数として1,100万~とかになることが多いです。

この場合、順調にいけば開発会社は100万多めにもらうことができます。しかし、深く沼にはまってしまった場合は、バッファの100万円を超過してしまうこともあります。その場合は、開発側は損します。このかじ取りが最強に難しいのです。開発側として決して多めに受け取りたいわけではありません。沼にはまりたくはないですが、はまった時を想定せざるを得ないからです。

先開発、あと金額フィックス

システム開発も当然のごとく事前の見積書に基づき金額が決まってしまいます。しかし、仮に完成した時点で金額が決まるのであればこういったことを考慮せずに正確なコストを出すことができます。とは言いつつも、先開発、あと金額フィックスだと、どのような結果であれ、揉めることしか見えません。だから現状、先に見積で、後から開発で対応するしかないんだと思います。

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